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時間
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人生の宝探し 15 |
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パク・ジョンギル ソウル・オンヌリ教会 ソビンゴ教会担当牧師
聖書は「初めに」ということばで始まります(創 1:1)。「初めに」とは、“時間”が始まった瞬間を意味します。これは、時間を造られた方が神様であることを表しています。時間は神様が造られました。空間も神様が造られました。そして、私たちの人生も神様が造られたプレゼントです。神様が最初と最後を定め、初めと終わりとなられました(黙 22:13)。人は時間の中で生きていますが、その時間は私たち人間のものではありません。神様が与えてくださった時間を私たちが用いているだけです。ですから、人は自分の時間についてよく理解する必要があります。神様が与えてくださった限られた時間をきちんと管理しなければなりません。時間は単に流れていくものではなく、作り上げていくものです。 人生の宝探しの15番目は、「時間」です。時間は、人に与えられた神様の宝物です。時間は、疎かに扱われやすく、たくさんあるようでも短くもあります。時間を取り戻すことはできず、買うこともできません。お金がたくさんあり、権力があり、人格がすぐれていたとしても、時間とは関係ありません。時間は、すべての人に公平です。一日24時間、一年に365日与えられています。金持ちにも貧しい人にも、日本人でもアメリカ人でも、あるいはアフリカ人でも、みな同じように与えられています。モーセは「私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです」(詩 90:10)と告白しました。限られた時間をうまく用いなければなりません。 時間に対する教訓は三つです。一つ目は、時間には時があります。人々に与えられた時間は、時に従って動きます。知恵深い人は、時を見分け、時に合う行動をします。ソロモンは、伝道者の書の3章で、天の下では何事にも定まった時期があると言っています。すべてのことには、みな時があるというのです。生まれる時があれば、死ぬ時があります。植える時があれば、引き抜く時があります。泣く時があれば、ほほえむ時があります(伝 3:1~8参照)。時に従って時間を用い、時間を調整しなければなりません。時間は無制限に与えられているのではありません。自分に与えられた時間の時を知らなければなりません。ルカの福音書12章に出てくる愚かな金持ちのように、食べて、飲んで、快楽にふけって暮らし、自分の死に備えないなら、実に残念なことです(ルカ 12:16~21)。時をよく見分けてください。そして、その時に合う行動をしてください。時を見分けることのできる分別力を慕い求めてください。それが、時間をうまく用いる方法です。 二つ目は、神様の時間に自分の時間を合わせることです。オンヌリ教会の故ハ・ヨンジョ牧師は、信仰は神様の時間表に自分の人生を合わせることだと言いました。神様は、私たちに時間を与えてくださいました。信仰生活の第一歩は、自分の人生の主人が自分ではなく、神様であると告白することです。自分勝手に生きるのではなく、神様の御心に従って生きることです。神様は、私たち一人ひとりに計画を持っておられます。それを私たちは、「召命」とも「ビジョン」とも言います。私たちに対する神様のご計画と御心に自分の人生を合わせること、それが信仰です。神様の時間表にあなたの時間を合わせてください。神様は失敗のない方なので、神様の時間にあなたの時間を合わせることが知恵深い選択であり、召命に従うことです。自分の時間に神様を合わせるのではなく、神様の時間に自分を合わせるなら、それが最善であり、祝福です。神様の時間と方法は、私たちの時間と方法とは違います。神様に焦点を合わせましょう。 三つ目は、時間をよく活用することです。人間は、時間と空間によって制限されます。この世で永遠に生きる人はいません。私たちの永遠の家は、天の御国にあります。だれにでも例外なく死ぬ時が来ます。ですから、限られた時間の中で、私たちは時間をよく活用しなければなりません。使徒パウロも「機会を十分に生かして用いなさい。悪い時代だからです」(エペ 5:16)と言っています。「機会を十分に生かす」というのは、時間を大切にし、機会を活かすことを意味します。その最も良い方法は、優先順位を決めて、それに合わせて計画を立てることです。仕事をしていると、急ぎの仕事や重要な仕事があります。急ぎの仕事は時間がないので先に手を着けがちですが、重要な仕事を疎かにすると、すべてが台なしになってしまうことがあります。健康や家族、信仰生活がそれに当たります。また、「明日にしよう」という態度も警戒しなければなりません。時間は無制限ではないので、やるべきことを先延ばしにすると、後悔することになりかねません。優先順位を決めましょう。そして、重要なことを先延ばしにしないようにしましょう。 時間の重要性を知らない人はいません。また、人生をむだ遣いして後悔しながら生きたいと思う人もいません。しかし、明らかなことは、時間は私たちを待ってはくれず、用いる人によって大きな違いが生じます。忘れないでください。あなたが送るきょうという日は、もう二度とやって来ません。神様が与えてくださった時間という宝物を大切に用いて、祝福された人生となりますよう祈ります。
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