キム・チョルギ 大韓イエス教長老会統合 世界宣教部 シンチョン教会派遣宣教師
初めてアマゾンに来たときのことを思い出します。想像を絶する蒸し暑さと、一時も休まず噛みつく虫の攻撃に至るまで、本当に厳しい環境でした。原住民は福音に対する抵抗も激しく、働きを中断させようとあらゆる方法で私たちを妨害してきました。無実の罪で官庁に訴えられたり、飲み水に毒を入れられたりもしました。しかし、これらの苦難が私たちを主に向かわせる道具になると信じると、苦しみの中にも感謝と喜びがありました。私たちの最大の希望は、自我が完全に死に、主と一つになることだったからです。 妻が2006年に一時帰国した際、肺ガンと診断されました。担当医はアマゾンに入れば5年以内に死ぬだろうから、韓国にとどまることを勧めましたが、妻はアマゾンに戻りました。そして「この地にリバイバルを起こすか、私をみもとに連れていくか、御心のままにしてください」と祈りました。主はその祈りに答えて、アマゾンに悔い改めとリバイバルの火をつけてくださいました。2009年、私たちの建てた神学校の学生たちが、公に罪を告白し、聖霊の賜物を体験するみわざが起こりました。その翌年からは、数十年間実をつけなかったマンゴの木が毎年実を結ぶという奇蹟が起こりました。歴代誌第二7章14節のみことばのように、民が悔い改めて主を求めると、その地にいやしのみわざがあることを確証してくださったのです。 2010年、妻のガンが再発しました。激しい痛みに耐えるために大量の鎮痛剤を飲みながらも、福音を伝える情熱はさらに熱く燃え上がりました。妻が願いどおりキリストと完全に一つになったことを確認できました。2013年9月、妻は、死んだら火葬してアマゾンに埋めてほしいという遺言を残して、主のもとに旅立ちました。そんな妻を見ながら、アマゾンであらゆる迫害や苦難の暴風を通過させてくださった主のご計画を悟りました。それらすべてが、賜物としてキリストと一つにならせてくださるために与えられたものだったということを悟ったのです。私はきょうも叫びます。「アマゾンは、世の欲や罪に染まった自我を殺すのに最適の場です。主を愛し、主にいのちをささげたいと心から願う人は、宣教師としてアマゾンに来てください」と。
| 国家情報 | アマゾン川流域は、南アメリカ全面積の約40%を占める盆地で、ブラジル、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ボリビア、ペルーなどにまたがっています。アマゾン川は長さ、流水量、流域面積において世界一です。アマゾン川流域の60%はブラジルの国土で、高温多湿の熱帯雨林気候です。ここには少数のインディオの部族が住んでいます。インディオ部族はブラジルがヨーロッパ人に発見される前の5百年あまり前には約400万人いたとされていますが、ヨーロッパ人の奴隷狩り、風邪やはしかのウイルスなどによって大多数が死亡し、現在約40万人がブラジルで暮らしています。
| 祈りの情報 | アマゾンの260あまりの部族のうち、福音が伝えられた部族は100部族ほどにすぎません。あとはみな未伝道部族です。聖書翻訳も約20部族の言語に新約だけが翻訳された状態であり、旧約まで翻訳された部族語は10以下です。彼らには文書で福音を伝えることが不可能であり、直接行って福音を伝えなければなりません。さらに、ジャングルのあちこちに少数部族として住んでおり、福音を伝えるのにかなりの困難があります。ここにいるすべての部族に福音が伝えられるように、神が備えてくださった働き人と宣教師が、アマゾンに派遣されるよう祈りましょう。
| キム・チョルギ宣教師の祈りの課題 | 1.牧師、宣教師、一般信徒の専門家宣教師(医療、農業及び各分野)がアマゾンに派遣されるように。 2.現在、神学校内で建築中の建物が完成し、信仰の同労者を育てるために用いられるように。 3.故ホ・ウンソク宣教師の著書とドキュメンタリーが福音伝道のために尊く用いられるように。 4.病院船「ルツ宣教師号」に必要な人材と物的資源が十分に満たされるように。
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