チェ・ユジョン 日本福音宣教会 派遣宣教師
2006年に『ペイメントバンド第1集』アルバムを発売して始まったカルチャー・ミニストリー。10年経ったら後輩たちにチームを任せて、海外宣教に出ようというビジョンを抱き、短期宣教や宣教訓練をしながら準備してきました。しかし、実際に「今」というサインが与えられた時、喜びよりも恐れのほうが大きくなりました。福音化率が1%にも満たず、偶像の多い日本だったので、どのようにアプローチすべきか悩みました。すると聖霊様が「主は御霊です。そして、主の御霊のあるところには自由があります」(Ⅱコリ 3:17)というみことばを通して、「自由を味わいながら愛しなさい」と語られました。周りの人の目を意識し、感情を表に表わさないことを美徳とする日本人の内面は、想像以上に孤独で押さえつけられているので、彼らには大きな働きよりも愛を実践するべきだと思いました。「皿洗いばかりすることになるかもしれない」という覚悟もしました。その頃、QTで「人にではなく、主に仕えるように、善意をもって仕えなさい」(エペ 6:7)というみことばを黙想しました。何であれ私に与えられたことを喜んですることが、主にある自由を味わうことであり、それを通して愛を表すことができるのだと悟りました。本当にそうでした。多くの宣教師の人生がそうであるように、経済的にも厳しい中、異邦文化に適応して生きていくこと自体が苦難であり、毎日雑務ばかりしていました。 牧会や救済の働きではないカルチャー・ミニストリーを、宣教として認めてくれる支援教会や支援者に出会うのも簡単ではありませんでした。しかし、神様が備えてくださった出会いが絶えずあり、恵みによって働きの足場が固められていくのを経験しました。少数ではありますが、日本のクリスチャンミュージシャンたちが、クリスチャンとしてのアイデンティティをもって音楽活動をしています。彼らとともに祈り会を持ち、地震被害地域を訪れて賛美を通して励ますこともあります。霊的に不毛の地である日本で、恵みがなければ一日たりとも生きられないことを実感しています。しかし、困難の中でも自分ができる小さなことと、音楽という賜物をもって日本のたましいに出会っています。これからも少しずつ日本の地に福音が染み込んでいくことを祈ります。
| 国家情報 | 東アジアの島国である日本は、太平洋にある大きな4つの島と周辺の小さな島からなり、首都は東京です。人口は約1億2600万人で、世界第10位です。また、世界第2~3位の経済大国で、世界経済及び外交に大きな影響力を及ぼしています。日本は八百万の神と呼ばれるほど偶像が多く、国民の大多数が民族信仰である神道を信じ、次に仏教を多く信じています。2つ以上の宗教を持つ人も多く、クリスチャンは約0.5%にすぎません。日本は地震被害が多く、特に2011年の東日本大地震と福島原子力発電所の事故による衝撃の余波が、今も人々の心の中に傷として残っています。
| 祈りの情報 | 多くの偶像礼拝文化が根強く残っている日本では、一年に一人伝道するのも容易ではありません。そのため、福音化の速度が非常に遅く、牧会者のいない教会や、ひとりの牧師が複数の教会を牧会するということも少なくありません。さらに、牧会者の平均年齢が60歳に近づき、今後牧会者のいない教会がさらに増える見込みです。また、高齢化が進み、若い信徒が減っています。日本人が福音を受け入れ、主にあって真の自由を味わい、主だけに心から仕えるように祈りましょう。
| チェ・ユジョン宣教師の祈りの課題 | 1.日本のクリスチャンとうまく協力できるように。 2.現地の実情に合った最も効果的な音楽ミニストリーの方法を見つけられるように。 3.宣教のための音楽制作活動に全メンバーが喜んで一致して献身し、すべてがうまく進むように。 4.日本の音楽界で神の御心が込められた曲が作られ、その音楽が日本の隅々に広がっていくように。
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