イム・ソンホ TIM派遣宣教師
弟子訓練をしている現地の大学生と韓国から来たアウトリーチチームが、一緒に聖書学校を開くために、少数民族の村であるスキ地域の教会に出かけました。初日の朝、プログラムを進めていると、2人の公安が突然入ってきました。現地人対象の外国人の集会は禁止されており、韓国人が集会を主催していることを問題にしてきました。私たちがプレゼントを渡すために来たと言っても、信じてもらえませんでした。その時、主がみことばを思い出させてくださいました。「そのために、私はこのような苦しみにも会っています。しかし、私はそれを恥とは思っていません。というのは、私は、自分の信じて来た方をよく知っており、また、その方は私のお任せしたものを、かの日のために守ってくださることができると確信しているからです」(Ⅱテモ 1:12)。 韓国チームがそこに滞在すれば、150人の子どもたちのための聖書学校ができなくなると思い、韓国チームを移動させることにしました。急いで片付けて靴をはくと、何かが足の指を刺しました。靴の中に15センチほどのサソリがいたのです。何とか運転手に説明し、早く病院に行きたいと伝えました。毒が足首まで広がらないように3か所をしばり、氷で冷やしましたが、足を切りたいと思うほど痛みました。 スキ地域を出る時、私たちを捕らえようとする公安が待機していて、検問のために私たちの車を止めました。その時、神様が知恵を与えてくださいました。私はサソリに刺された足を見せながら、「すぐに病院に行かないと毒のせいで死ぬかもしれません。そうなればあなたたちは困ったことになりますよ」という言葉が口から出たのです。すると公安はすぐに警戒の門を開き、私たちはホーチミンに向かいました。2~3分ごとに痛みが襲いましたが、イエス様の十字架の苦難を思い、悔い改めの涙があふれました。ホーチミンに到着して救急室に行きましたが、幸いにも危険な状況は脱していました。翌日、現地の伝道チームから、現場で準備したプログラムをすべて行い、良い実を刈り取ったという知らせが届きました。苦しみに襲われても、勝利できる力と知恵を与えてくださる主を信じ、喜びをもって刈り取らせてくださる方を賛美します。
| 国家情報 | インドシナ半島東部に位置する共産主義国家ベトナムの公式名称は、ベトナム社会主義共和国です。面積は日本とほぼ同じで、国土は南北に長く広がっています。北は中国、西はラオスやカンボジアと接しており、東側と南側は南シナ海に面しています。インドシナ半島で最も人口の多い国で、世界では第13位です。主流であるベトナム族(キン族)をはじめ、約54の少数民族からなり、ムオン族のような少数民族はおもに山岳地帯に住んでいます。首都はハノイ、公用語はベトナム語です。1986年から市場経済を導入しました。
| 祈りの情報 | 信仰の自由が保障されていますが、実際には政府と共産党が作った宗教法に従わなければならず、宗教関連活動はすべて政府の管理下に置かれています。宗教法が改正され、この地の多くの宣教師が自由に福音を伝えられるように祈りましょう。人口の50%にもなる30代未満の若い年齢層は、産業成長の原動力であり、毎年高い経済成長に寄与しています。経済発展に先立ち、若い年齢層が福音を受け入れ、主の御前に出られるよう祈りましょう。公職者の不正腐敗が蔓延し、社会発展を大きく妨げています。社会全域にはびこっている不正腐敗が消え、神の義が立てられるように祈りましょう。
| イム・ソンホ宣教師の祈りの課題 | 1.いつも神様に拠り頼み、敬虔の訓練を怠らないように。 2.9月に新しい生活礼拝共同体である寮をオープンする予定で、学生たちがしっかりと養育されて、露のような青年たちへと成長するように。 3.神様が、備えられた土地に孤児院を建設するための助けの御手を与えてくださり、子どもたちが神様に出会えるように。 4.長女ナラが大学生となって韓国に行くので、新しい環境にしっかりと適応し、人間関係が祝福されるように。
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