ユ・グァンジョン、イ・ミョンオク ツラノ海外宣教会(TIM)派遣宣教師
「私の民がここにいる」という主の御声により、フィジーの地を思い、祈り始めて5年目、ついに2011年、この地に移り住みました。初めてこの地を訪れた時、使徒の働き13章22節を黙想し、すでに先に行かれた主が、私たち夫婦がこの地を踏むのを待っておられたことを知りました。私たち夫婦は、そのようにしてみことばによってフィジーの地に導かれ、神様が愛しておられる民に会いはじめました。 フィジーには原住民であるフィジー人と、百年前にインドからサトウキビ畑の労働者として強制移住させられたインド人が一緒に住んでいます。私たちが働きをするBA地域の住民は、ほとんどがインド人で、彼らはサトウキビを栽培し、ヤギを育てて生活しています。家には赤い旗と神像が飾られていて、彼らの信じる偶像でいっぱいです。市内の中心部と小高い丘の地域にはモスク寺院があり、一日に5回アザーンの音(イスラム教礼拝の始まりを告げる音)が聞こえます。神様はこの地が乳と蜜の流れる地だと言われましたが、当時の状況はそうではありませんでした。まるで北イスラエルの滅びの時を見るような嘆きの祈りが自然と出てきたほどです。 しばらく前、短期宣教チームと一緒に伝道している中で、予定になかったある家を訪問することになりました。そこで手足が萎縮し、車いすに乗っているインドの女性に会いました。彼女は7年もの間、病気と闘っていました。舌も萎縮して言葉もうまく話せない彼女が、天使のような笑顔で私たちを迎えてくれました。その日、聖霊様が私たちの心を動かし、彼女のために祈らせてくださり、彼女と私たちの心を一つにしてくださいました。そして、彼女は涙を流しながらイエス・キリストを受け入れたのです。ハレルヤ! 主が捜しておられる、全世界よりも尊いいのちが、そこにあったのです。時には索漠としたこの地で何も見えないときもあります。それでも希望を持てるのは、私のうちに、生ける主のみことばがあるからです。みことばが、きょうも私を生き返らせてくれます。私の歩みを導いて神の民を捜し、この地を歩ませてくれます。私たちに語られ、そのみことばを成就される神様を声高らかに賛美します。
| 国家情報 | 南太平洋の真ん中に位置するフィジーの正式名称は、フィジー共和国で、首都はスバです。日本の四国ほどの広さの国土に90万人ほどが住んでいます。フィジーは330を超える島からなり、ほとんどは火山島です。そのため、リゾート地として知られている観光地域を除くと、ほとんどは荒地です。人口の3分の1は、約100年間英国の支配下にあった時期にインドからサトウキビ畑の労働者として強制移住させられたフィジー・インディアンです。1970年に英国から完全に独立しましたが、原住民とインド系移住者間の葛藤が社会の不安要因として残っています。おもな宗教はキリスト教、ヒンドゥー教、イスラム教で、言語は英語、フィジー語、ヒンディー語などを使用しています。
| 祈りの情報 | フィジーは、頻繁にある台風や洪水のために、教会や学校、家々が壊れ、電気と水の供給がうまくなされていません。また、貧困と病気により多くの国民が苦しんでいます。偶像を礼拝するこの地の霊的な空気は非常に暗く重いです。そんな中、イスラム教徒が次第に増えています。彼らに福音の明るい光が入るように祈りましょう。特にフィジー・インディアンには福音が必要です。インド文化をそのまま固守しながら生きる彼らにも、福音が伝えられるよう祈りましょう。
| ユ・グァンジョン、イ・ミョンオク宣教師の祈りの課題 | 1.ムスリム文化圏で生きるBA地域のフィジー・インディアンに福音が伝えられるように。 2.ヤギ農場を通してヤギを売る「フィジーブレッシング」が継続して進められるように。 3.天幕教会を通して多くのたましいが救われるように。 4.教会を建て、農作物を植える土地が確保されるように。 5.家族がみんな健康で、いつもみことばを黙想し、みことばの働きをしっかりと進めていくことができるように。
|