シン・ミラン ジョムチョン第一教会 派遣宣教師
熱帯地域である西部アフリカを、何年も経験したことのない雷と豪雨が襲いました。竜巻きが襲い、村の土の家々は崩れ去りました。一年のうちでも食糧事情の悪い春の端境期をなんとか過ごしていたので、その瞬間、「主よ、なぜですか」という恨みがわき上がりました。すると主は、みことばを思い出させてくださいました。「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。―主の御告げ― それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ」(エレ 29:11)。 翌日、幸いなことに死者はなく、シバノ地域のクリスチャンの家も守られたという知らせが入ってきました。シバノ教会の兄弟たちとともに、ムスリムが住む村に行くと、悲惨な光景が広がっていました。木や屋根は強風で飛ばされ、数年間農業によって貯めたお金で作った屋根は、ずたずたに破れて何10キロメートルも飛ばされていました。「神は人間ではなく、偽りを言うことがない。人の子ではなく、悔いることがない。神は言われたことを、なさらないだろうか。約束されたことを成し遂げられないだろうか。見よ。祝福せよ、との命を私は受けた。神は祝福される。私はそれをくつがえすことはできない」(民 23:19~20)。神様が私たちを通して祝福を流すために、この約束の地に召してくださったことを、改めて悟らされました。 しばらくして、私たちは、支援者らの助けにより、5~60棟の屋根を張り替えることができました。祈りが答えられた結果でした。その日、主は、信仰のない隣人から次のような言葉を聞かせてくださいました。「あなたたちの信じる神が祈りに答えてくださった」「あなたたちが信じる神は生きておられる。もっと祈ってほしい」「あなたたちは愛と赦しを知っている人たちだ」。私たちを迫害していた隣人にも、主は救い主であり、恵みと愛をもって彼らの心に触れてくださったのです。また、とりなして祈っていた人々には、主がともにおられるなら不可能なことはないことを胸に刻ませてくださいました。感謝なことに、霊的な実のなかったこの地で、隣人の心が少しずつ開かれ、彼らの中に福音の種が芽ばえはじめました。苦しみの中でも神の方法によって祈る人々を、祝福を流すために用いてくださる主をほめたたえます。
| 国家情報 | 西部アフリカに位置するガンビア共和国は、ガンビア川に沿って東西にベルトのような形をしています。三面はセネガルに囲まれ、一面は大西洋に面した、アフリカで最も小さな国です。イギリス領から1965年に独立し、首都はバンジュールです。人口は約200万人で、英語とマンディンカ語、ウォロフ語、フラニ語、ジョラ語、セラフリ語の部族語が使われています。90%以上がムスリムです。落花生が主要輸出品で、漁業が発達しています。
| 祈りの情報 | ガンビアは、2015年12月、イスラム国家であることを宣言しましたが、これに対し、2016年2月、約5千人のクリスチャンが集まり、救国祈祷会を開きました。この国の政治が安定し、国のために祈る人々が立てられ、クリスチャンへの迫害が増加しないよう祈りましょう。ラマダンが終わる7月6~9日には、クリスチャンがバセから首都バンジュールまで走り、地を踏みながら祈りました。この国に宗教の自由が続くように祈りましょう。また、多くの若者がアイデンティティと希望を失ってヨーロッパに移住していますが、この地の若者が福音を聞いて真の希望を見いだすことができるよう祈りましょう。
| シン・ミラン宣教師の祈りの課題 | 1.ガンビアの22の部族の中で、特にマンディンカ、ウォロフ、フラ、ジョラ、セラフリ族が住む地域に教会が建てられ、彼らの言語で聖書が翻訳されるように。 2.ジョラ語に訳されたモーセ五書が順調に出版され、残りの旧約の翻訳の上にも知恵と誠実が与えられるように。 3.北部地方が激しいききんに見舞われ、栄養失調の患者が急増しているため、ききんが解消され、この地が回復されるように。
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