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いのちを与えるキリストによってつながる
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ラブ・ソナタ大分の恵みと祝福 ~ひたすらみことばに導かれて |
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大分福音キリスト教会 名誉牧師 廣田勝正
「ラブ・ソナタ大分」は、昨年10月末、iichikoグランシアタの大ホール(2千人収容)で開催されました。「ラブ・ソナタを大分で」という打診をいただいたとき、現実を見ると開催は不可能だろうと思いました。ところが、朝の祈りの時、「くじは、ひざに投げられるが、そのすべての決定は、主から来る」(箴 16:33)というみことばから主の語りかけを聞きました。さっそく、県下67の教会に連絡して集まっていただき、その反応から主の御心を知ろうと思いました。17の教会から、信徒も含めて26人が集まり、なんと、全員が前向きでした。私はあの時の霊的な空気を忘れることができません。「伝道の壁を打ち破る時となるのでは」「大分の教会一致のために長い間祈ってきました」「神様が大分に目を留めてくださった」「信仰をもってやりましょう!」皆さんの意見を聞きながら、「ああ、主よ。あなたですね。決定はあなたがなさると言われた、あなたのご決定なのですね!それならばお従いします」と告白しました。すぐに小さな実行委員会を立ち上げ、途中で下りる方もおられましたが、信徒も含め12人が、信仰と志と祈りを一つにして、当日まで懸命に主にお仕えし、準備に当たりました。 祈っているとき、「この全集団も、主が剣や槍を使わずに救うことを知るであろう。この戦いは主の戦いだ。主はおまえたちをわれわれの手に渡される」(Ⅰサム 17:47)というみことばをもって、はっきりと「ラブ・ソナタ大分」は主の戦いだと示され、実行委員会で申し上げました。かつて大分は、フランシスコ・ザビエルと九州の覇者、大友宗麟との出会いに始まる輝かしいキリスト教の時代がありましたが、豊臣秀吉の伴天連追放令から徳川幕府の長い禁教時代に無数の殉教者を出しました。そんな迫害の歴史を生き抜いた大分の信仰共同体は特記すべきものですが、その反面、悪魔は子孫たちに、宗麟や信仰に生きた先祖たちは呪われたという負のイメージを吹き込み、今に至るまで伝道の壁を巧みに高く積み上げています。 このやみの力との戦い、さらには一致を妨げる同士討ちや自分自身との戦いのために、一日に3度、同じ時間にそれぞれの場所で祈り、本番を1か月後に控えてからは、ヨシュアがエリコを陥落させた時の主の戦略を示され、私たちも毎日会場周辺と内部を回り、祈り続けました。さらに、主の戦いのために、テモテの手紙第二2章1~6節から二つのことを示されました。それは、主と苦しみを共にするキリスト・イエスのりっぱな兵士となること(3節)、収穫を期待して労苦する農夫になること(6節)です。 大分県は、現実的に見れば、参加教会のクリスチャンだけが集っても500人あまりです。2千人を満たすには、1500人近くの未信者が集まらなければなりません。1千人も集まればいいほうだというささやきも聞こえてきます。私たちの教会では、ラブ・ソナタを楽しみにしていた2人の篤信の姉妹たちが予期せぬ突然の病で2週間の内に天に召され、3人の者が自動車事故に遭い、その他いろいろな攻撃、多くの戦いを経験する一年となりました。さらに、「リーダーシップフォーラム日韓交流晩餐会」は、韓国からは110人来られると言いますが、大分県内にはクリスチャンの政財界人は皆無で、かろうじて医師や大学教授が数人いるだけです。未信者のリーダーたちを、キリスト者ばかりの韓国人たちとの有料の交流晩餐会に、どうして迎えることができるでしょう。日は迫り、非常な苦しみの中で祈るしかありませんでしたが、主から示された方法に従い、キリストの良き兵士、労苦する農夫とならせていただきました。 ちょうど「ラブ・ソナタ大分」一週間前のことでした。福岡から実行委員会に来て、共に祈り、励ましてくださっていた牧師から電話があり、「先生、今朝、列王記第二4章を読んでいて、1~6節はラブ・ソナタ大分のことだと示されました。先生、入りきれない人が来ますよ!」と興奮気味に話されました。私は、あふれる涙を止めることができず、「先生、ありがとう。信じます。主よ、感謝します!」と答えました。 結果としては、「リーダーシップフォーラム日韓交流晩餐会」には、大分市長、国会議員1人と国会議員夫人、県会議員3人、市会議員3人の政治家と、地元で様々な分野で活躍する未信者のリーダーが109名、韓国からは110名が集いました。市長や国会議員の見事な歓迎のあいさつもあり、キリスト教が前面に出されながらも受け入れられ、暖かい交流会となりました。感謝を持って晩餐会場から「ラブ・ソナタ大分」が行われる「グランシアタ」に急ぎました。着いてみると、受付が慌ただしく動いています。なんと会場が満席になってあふれ、モニタールームに案内したり、お断りしていると言います。結局、日本人の参加者1954名(決心者101名、関心者398名)、韓国人の参加者533名で、合計2487名が集まり、1300名以上が未信者だったと思われます。主の戦いは勝利のうちに終わり、大分県の宣教の新しい扉が開いたと信じます。主のことばを聞き、信頼し、従うことが、圧倒的な祝福にあずかる道であることを教えられた大会でした。多くの方々の祈りに感謝し、一切の栄光を主におささげします。
廣田勝正 1943年4月11日生まれ。 1968年3月、関西聖書神学校卒業。2016年3月より、単立大分福音キリスト教会 名誉牧師。 2015年「ラブ・ソナタ大分」実行委員長。
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