キム・ファンサム バプテスト海外宣教会、及び、飢餓対策所属宣教師
ウクライナに来る時、「牧草地は羊の群れを着、もろもろの谷は穀物をおおいとしています。まことに喜び叫び、歌っています」(詩 65:13)というみことばを受け、すぐにでもこの地の人が教会に集まり、イエス様を信じるかのようなチャレンジとして迫ってきました。しかし、ウクライナのメリトーポリという都市に来てみると、私が夢見ていたような状況ではなく、旧ソ連の郷愁に浸っている人々や共産主義の影響で、多くの無神論者がいました。また、キリスト教の歴史が千年を超えるという自負心から、韓国の宣教師を見下しているのも感じました。教会の席はがらんとしており、時間が経つほどみことばはさらに遠く感じられました。 既婚者の集いには弱い人々がたくさん来ます。ある日、教会に来て間もない姉妹が、チェリーの収穫作業の時に木から落ちて入院したため、女手一つで育てていた幼な子5人が飢えていると聞き、急いで食べ物を持って訪問しました。彼女はとてもやせていて、肺結核の疑いがありましたが、異常なしの検診結果書があるとだまし、教会の各種の集まりに出席しました。長い説得の末、丸2週間かかって検査を受けた彼女に、肺結核診断と隔離入院処置が下されました。これにより、教会員全員が結核検査を受けたりもしました。霊的貧困によって罪に染まり、物質的貧困と肉体的疾病によって苦しむ現場に毎日立っていると、まるで戦場のように感じることもあります。しかし、その危機の度に、主が与えてくださったみことばを黙想しています。 2014年には、私たちのいる地域から近いクリミア地域が内戦によってロシアに編入され、東側の都市が破壊され、多くの難民が発生しました。私たちの宣教地もいつ戦争が起こるかわからず、不安になっていたとき、神様が「恐れてはいけない。しっかり立って、きょう、あなたがたのために行われる主の救いを見なさい。…主があなたがたのために戦われる。あなたがたは黙っていなければならない」(出 14:13~14)というみことばを与えてくださいました。リバイバルとは、実は私がするものではなく、神が行われるのです。このように一歩ずつ歩んでいくなら、いつかこの地が神の民で満ち、覆われる日が来ることを信じます。その感激の場に私が証人として立つ日を夢見ながら、日々、主の御前で生きていきたいと思います。
| 国家情報 | 東ヨーロッパに位置するウクライナは、ヨーロッパで2番目に大きな国です。首都はキエフで、人口は約4500万人です。旧ソ連時代にはロシアの次に強い国でしたが、今は内戦によって政治的、経済的状況が悪化し、多くの青年が周辺国家に出て行って働いています。共通語はウクライナ語とロシア語で、おもな宗教は正教ですが、名目上の正教会の信者がたくさんいます。プロテスタントの歴史は長いですが、まだ全体人口の約3%にすぎません。
| 祈りの情報 | 今も東部地域では親政府軍と親ロシア軍の内戦が続いています。これにより多くの難民が発生し、国の経済は悪化しています。約300万人以上の若者が外国で働き、それができない若者は将来の希望がないまま生きています。そのため、青年層を中心に無神論者が増えています。ウクライナの内戦が終わって政治的に安定するように、この地の教会にリバイバルが起こり、若者が主に立ち返り、希望を得ることができるように祈りましょう。また、内戦によって傷ついた人々がいやされ、特に壊れた家庭が回復され、正しい家庭が築かれるように祈りましょう。
| キム・ファンサム宣教師の祈りの課題 | 1.教会を通してこの地の若者がイエス様に出会い、希望を持つことができるように。 2.スモールグループが活性化され、グループを導くリーダーが立てられるように。 3.放課後教室と文化センターが活性化され、福音の良い接触点になるように。 4.家族全員が情緒的・肉体的・霊的健康を失わずに宣教の働きを続けられるように。
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