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キリストに立ち返る日本を夢見て
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神様の“ゆめ”が実現される その日を期待して |
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ソウル・オンヌリ教会 副牧師 チョン・ホオク
一対一弟子養育とは オンヌリ教会は1985年10月に、神の国(教会=イエス・キリストによる救い=恵みの福音=神の国)をこの地に成就する宣教の使命を持って創立されました。その夢を成就するために、すべての聖徒たちがイエス様の大宣教命令(マタ 28:10~20、使 1:8)に従って、地の果てにまで福音をあかしする弟子を養育することを目的とし、そのツールとしてQTと一対一養育を体系化しました。 一対一養育は、コロサイ人への手紙1章28~29節のみことばに基づいています。あらゆる人、つまり、ひとりの人(訓練する人)がひとりの人(訓練を受ける人)に人格的に会い、聖霊の力によって全き者(リーダー)として立てられるのです。その教科課程は、聖書のみことばを中心に分かち合い、イエス様による豊かな勝利の人生を歩む者になれるよう構成されています。十字架と復活、そして再臨されるイエス様を告白することにより、救いを確信するバランスの取れた成熟したクリスチャンとして生きられるよう助けるのです。ですから一対一養育は、福音と祝福の通り管、福音宣教の道具であり、武器なのです。 ハ・ヨンジョ牧師は一対一弟子養育について、「平凡な聖徒が世を変えるリーダーとして生まれ変わる祝福のプロセス」と定義し、オンヌリ教会のDNA、牧会哲学、リバイバルと成長の原動力となりました。それでハ牧師は、「一対一弟子養育を語ることなくオンヌリ教会のリバイバルと成長については語れない」と告白しました。 1986年に始まった一対一弟子養育は、教会の中で眠っている巨人を揺り起こし、信徒リーダーたちが福音のテーマであるイエス・キリストに目ざめ、熱心にキリストをあかしするようになりました。その結果、神様がリバイバルと成長の恵みを注いでくださり、教会と聖徒たちが健全で幸せに歩む共同体になりました。一対一養育は、初めて導入したときから教会の主要養育プログラムとして定着し、実を結ぶすべての過程は、奇蹟と幸せの現場となりました。私はこのすべての神様のみわざが起こる現場の幸せな証人となり「ヘンボギ(韓国語で幸せという意)」というニックネームを持つようになりました。
日本のラブソナタと一対一弟子養育セミナー どこにいても、どんな働きをしても、宣教師としての人生を生きたハ牧師は、日本に対して特別な思いを持っていました。はじめて日本人のための文化伝道集会「ラブソナタ」を宣言したとき、韓国では「どうしてよりによって日本なんだ」という反応も少なくありませんでした。それに対してハ牧師は「私たちが赦せない心を持つこと自体が傲慢です」と答えました。そして、神様が日本を愛しておられるという事実に従い、「日本の教会とオンヌリ教会が一つとなり、日本の教会がリバイバルするよう助け、神の真理のみことばを携えてエルサレムまで一緒に行きましょう」と、日本の教会の牧師たちに謙遜に仕えました。ついに産みの苦しみの果てに、日本のラブソナタが始まり、日本にCGNTV支社も設立されました。ハ牧師の真の思いが、韓国と日本のすべての教会に伝わり、ラブソナタは両国の協力を通して続けられています。 また、「福音の種を抱いたラブソナタ」が、教会のリバイバルと日本の福音化という実を結ぶために、継続プログラムとしてQTと一対一養育を力強く進めなければならないと、ハ牧師は語りました。このために、文書宣教機関であるツラノ・ジャパンが担当して支援を続けることになりました。ツラノ・ジャパンは、放送コンテンツにより日本の教会を一つにするというビジョンを持った日本CGNTVと提携し、日本の隅々にまで福音を力強く伝え、変化の風が起こるよう今日も最善を尽くしています。オンヌリ教会の第二期主任牧師であるイ・ジェフン牧師も、ハ・ヨンジョ牧師の霊性を受け継ぎ、日本の教会に仕え、日本の教会と信頼関係を築いている姿を見ながら、心からうれしく思っています。 2007年3月に沖縄と福岡から始まったラブソナタは、2015年4月に京都、10月に大分で開催される予定です。一対一弟子養成セミナーは、2007年5月大阪での一対一リーダーアカデミーを皮切りに、8月には神戸地域の牧会者たちを対象に開かれました。2008年11月には、神戸オープンバイブル教団の19人のリーダーたちが、韓国のオンヌリ教会のリーダーシップ祝典(VLC)に参加され、この期間に一対一で養育を受ける課程を経験されました。帰国後には、聖書のみことばで養育を受けたリーダーたちが、熱心に地域教会に仕えておられると聞いています。 2010年5月には、旭川で一対一リーダーアカデミーが開催され、みことばで武装することにより伝道の実を結び、弟子の道を歩むことを決断し、チャレンジする時間となりました。同年の7月には、新潟の神学校で、夏休みを利用してセミナーが開かれたりもしました。このように、一対一養育に対する関心が高まっていきました。ハ・ヨンジョ牧師は、2010年11月の第14回ラブソナタ新潟でメッセージを語り、2011年3月東日本大震災の後、日本から一時帰国しました。その後、病状の悪化により、再び日本の地を踏むことなく、同年8月2日天に召されました。 ハ牧師は、重病(人口透析)の中でも、立っている力さえないときでも、ラブソナタを休まず、日本の教会をリバイバルさせてくださる神様への信仰を失いませんでした。その愛と信仰の実として、QTと一対一養育による福音伝道の火種が少しずつ見え始めています。2013年には高松、2014年には群馬、長野、下関でリーダーアカデミーが開催されました。今も、ハ牧師の眼識に感嘆せざるを得ません。今すぐ目には見えなくても、間違いなく燃え続けている小さな火種を見たハ牧師、その火種が炎になって広がっていくことを期待していた牧師が恋しいです。
日本に対する神様の“ゆめ” 2014年1月、群馬で一対一養育アカデミーを開催するため、冬のさなかではありましたが、静かで美しい伊勢崎の地に、韓国のオンヌリ教会日本語礼拝部の3人のグループリーダー奉仕者の方々と一緒に行きました。このリーダーたちの協力もあって、セミナー内容の理解も深まり、分かち合いの豊かな有益なセミナーとなりました。そして、このセミナーの恵みの流れで、同年の7月に、オンヌリ教会日本語礼拝部のアウトリーチチームの群馬訪問が実現されました。そこでは、6人が一対一で養育を受け、それぞれの教会で養育ができるよう訓練を受けました。そこで情熱的に学んでおられた先生方の働きを通して、程なくうれしい知らせが聞こえてくることを心待ちにしています。 2014年夏、驚いたことに、下関で7月8~10日、長野で15~17日と、一週間を前後して、リーダーアカデミーの要請がありましたが、台風により下関でのセミナーは延期されました。7月の長野、台風が通り過ぎた後の真夏の暑さの中、セミナーが開かれました。そこに参加されたある牧師は、「あなたの教会は安全ですか。船の安全のための平行装置の役割を果たす成熟したリーダーがどれほどいますか」という質問に衝撃を受けたそうです。「私たちの教会は、沈没寸前だった!早く養育して、リーダーとして立てなければ」という聖なる負担感が押し寄せ、「10年早く一対一弟子養育を知っていれば…」と残念がっておられたお姿が、今でも思い出されます。 すべての日程を終えて帰国する朝、突然“ゆめ”、“ゆめ”という声が二度聞こえました。「何だろう。韓国語ではないけど・・・」としばらく考えました。通訳者が“夢”という日本語の意味を教えてくれました。「神様の夢は何だろうか。結局、イエス・キリストによる救いの福音を日本に伝えることではないだろうか。」その夢を長野で成し遂げなければならないという意味として受けとめた私は「みなさんは、神様の“ゆめ”を成し遂げるリーダーです。これから、熱心に養育して、福音を伝える夢(ビジョン)を持って、大胆に進んでください!」と宣言しました。現地の牧師に「私たちは社会的にも、政治的、霊的にも、夢を成し遂げることはできません」と言う方がおられたので、とてもがっかりしましたが、神様の御声ははっきりしていたので、日本の“ゆめ”を成し遂げられる神様におゆだねして飛行機に乗りました。「神様が愛しておられる日本を、私も愛します」と告白したハ牧師を思い出しました。そのとき、その思いを私にもくださったのだと悟り、牧師に続いて日本を抱いて祈り、「神様のゆめ」を一対一弟子養育を通して成し遂げようと決心しました。涙とともに感動が込み上げてきました。 2014年10月27日~29日に下関リーダーアカデミーの日程が確定し、神様の“ゆめ”をずっと黙想し続けました。ラブソナタを通して蒔かれた福音の種が、固い殻を破って根を下ろし始める瞬間を待っていることが、楽しくさえ感じられる準備期間でした。 最初の講義の時間、ラブソナタ実行委員の方たちの団結した姿に感謝し、長野で聞いた神様の御声“ゆめ”について分かち合いました。すると、その地域で仕えておられる牧師が、下関のシンボル塔である「ゆめタワー」について教えてくださいました。それで、神様の“ゆめ”は下関から成し遂げられなければならないとチャレンジしました。最後の修了式のあかしの時間に、別の牧師が一対一弟子養育を通して健全なモデル教会を建てることに献身すると宣言され、私は感激的に「希望」を見ました。希望に膨らんだ心で、台風さえも用いられた神様を喜んで賛美しました。 2015年、最初のアカデミーが2月24日~26日に帯広で開かれることになり、神様の急がれるお心を読み取ることができました。やみが深くなればなるほど、新しい朝のまばゆい日の出が近づいているように、時代的にも霊的にも最も深い暗やみのようなこの地で、神様の“ゆめ”はどのような姿で現れるでしょうか。きょうも私はその夢が成し遂げられることに対する確信と情熱に満たされて、首を長くして期待し、渇望しています。その渇望の中でも希望があるので、私は幸せな「ヘンボギ」です。 「神様!必ずあなたの“ゆめ”を成し遂げてください。今にも福音の種の殻が割れそうになっています。火種がよみがえろうとしています。特に群馬、長野、下関、帯広などでのリーダーたちの動向がそれを知らせています。止まることなく悟りが与えられ、変えられて成熟できるよう聖霊様が油をそそいでくださり、行動できる力と勇気を与え、主の御手で助けてください!神様の“ゆめ”を成し遂げる日まで!」アーメン!!
チョン・ホオク ソウル・オンヌリ教会副牧師。 一対一運動ミニストリー本部担当。
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