加古川バプテスト教会 牧師 梅谷悟
45年前、イエス・キリストを信じた時、喜びにあふれました。イエスさまを知ったことがうれしくて、雲の上を歩いているような毎日でした。友人や家族にイエスさまを信じたことを話し、聞いている人がわかるかどうかも関係なく話し続けました。イエスさまのことを話すことがうれしくて仕方ありませんでした。 イエスさまは教会に福音をゆだねて、驚くべき約束をされました。「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります」(使 1:8)。これから後、イエスさまを信じる人には聖霊が下ると約束されたのです。旧約時代、聖霊は、王や祭司、預言者という特別な使命が与えられた人に下りましたが、今日は教会に聖霊によって世に打ち勝つ力が与えられ、神の支配を世に広げられるようになりました。「私の主はイエス・キリスト」と告白する群れが世界に数多く生まれる時が来たのです。 イエスさまが十字架で備えてくださった福音には三つの特徴があります。第一に、十字架は私の罪の身代わりでした。イエスさまは私の代わりに神の怒りを受けてくださいました。十字架が私のためであったと信じたとき、私の罪は赦されます。「主イエスは、私たちの罪のために死に渡され、私たちが義と認められるために、よみがえられたからです」(ロマ 4:25)。第二に、イエスさまは罪に対して死なれました。罪という主人に対してイエスさまが死んでくださったのです。それで、信じた私も罪に対して死に、罪から自由になりました。「あなたがたも、自分は罪に対しては死んだ者であり、神に対してはキリスト・イエスにあって生きた者だと、思いなさい」(ロマ 6:11)。第三に、イエスさまは律法に対して死なれました。もう私たちは、律法を守ろうとする真面目さや努力を神に見せなくてもよくなりました。「あなたがたも、キリストのからだによって、律法に対しては死んでいるのです」(ロマ 7:4)。 イエス・キリストを信じる者はだれでも、十字架によって罪が赦され、罪から自由になり、律法による生き方から解放されました。神との平和を得て大いに喜ぶ者になったのです。神は教会にこの素晴らしい福音をゆだね、世界に伝えることを命じられました。 パウロの時代、ローマが支配している所は人や物の往来が自由でした。パウロはパスポートを持たずビザを得ることなく世界を旅しました。私たちも多くの国に行くことができます。24時間あれば世界のどこにでも行けます。アジア諸国には6時間あれば十分です。50年前には考えられないことが起こっています。今ほど、福音を伝えるために出て行くのにふさわしい時代はありません。 もう一つの共通点は、ことばが統一されていることです。ペテロは漁師であり無学な普通の人と言われました。そのペテロが外国に行き福音を伝えることができました。ギリシャ語が世界の共通言語となり、どこででもギリシャ語で伝えることができたからです。今日では英語が共通言語となり、英語によってどこででも福音を伝えることができます。初代教会のように福音を伝えるチャンスが目の前にあるのです。 では、どのように福音を伝えることができるでしょうか。パウロが宣教地に行くとき、いつも同労者がいました。シラス、ルカ、テモテ、テトスなどです。彼らの能力や賜物を生かし、協力して福音を伝えました。パウロたちを派遣したアンテオケ教会は、パウロのために祈って援助し、働きの結果を聞いて一緒に喜びました。 神は、普通の教会であるアンテオケ教会に偉大な使命を与えられました。世界に福音を伝えることです。主は、加古川バプテスト教会の前にも素晴らしいチャンスを置かれました。私たちはチャンスを生かしたいと願いました。 1994年中国とイスラム圏、1998年ウクライナ、2009年イスラエルに宣教師を派遣することを決めました。宣教師と協力して福音を伝えるために、信徒が宣教地に行くようになりました。福音を伝えるとき聖霊の力を経験します。また、現地の聖徒と会うとき、福音の豊かさを味わうことができます。 今年の2月、小学生と中学生が11日間イスラエルに行き、祈り、賛美しました。9月には11人が1週間、ウクライナに行きました。福音を伝えることは宣教師の働きではなく教会の働きです。私たちに必要なことは、チャンスが目の前にあることに気づくことです。 イエス・キリストは素晴らしい福音を準備してくださいました。そして、私たちが証人になるために聖霊を送ってくださいました。福音を伝えるチャンスが目の前にあります。福音を伝えるとき、「私の主はイエス・キリスト」と告白して賛美する群れを見ることができるのです。
梅谷悟 1973年、加古川バプテスト教会の牧師となる。「赤ちゃんの時から、天に召されるその日まで礼拝する」教会になるビジョンが与えられ、幼児園を設立。2005年、チャーチスクール設立。2007年、高齢者施設NPO法人ライフサポート加古川を設立。BFP理事会代表としてユダヤ人との和解と救いのための働きをしている。
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