元衆議院議員 柴橋正直
1. わたしの道を歩ませる 昨年10月、我が家に待望の第一子が誕生しました。どの家庭でも子どもを授かるというのはうれしい出来事でしょうし、子どもの成長と将来の活躍を心から願うものです。私たちは生まれた男の子に「与主哉(よしや)」と名付けました。 昨年6月、名古屋市内の教会で礼拝中に、生まれてくる子は「男の子だよ」と神様が示してくださいました。その時はまだ、お医者さんからどちらが生まれるのかお聞きしていなかったので、礼拝後、妻に「この子は男の子だよ。神様が教えてくださったよ」と伝えました。後日、お医者さんに確認したところ、男の子だと教えていただきました。神様は男の子だと示してくださっただけでなく、「この子にわたしの道を歩ませる」との使命を明らかにしてくださいました。私は神様に、「我と我が家は主に仕えん」と応答しました。これはヨシュア記24章15節のみことばです。そして、主に与する者という意味で、「与主哉」と決めました。私たちは神様に与主哉をおささげしました。生まれる前から、神様は一人一人に使命を与え、育ててくださる方です。
2. 赦しのプロになりなさい 今年2月、地元の市長選挙に出馬しました。投票日の開票を待つ間、NHKで現職市長当確のテロップが流れる幻を見ました。何度自分が当確になるよう思いを巡らしても、必ず現職市長当確と流れます。この選挙は負けだと思いました。結果は、1,507票差の大接戦での惜敗でした。 市長選挙を通して、神様から、赦すことの大切さを教えていただきました。20代の頃、「あなたを汚そうとする人たちがいます。継続して赦すことです」との預言をいただきました。赦しのプロになりなさい、ということでした。選挙戦では、クリスチャンとしての信仰や証、政治家としての10年間の歩みについて、さまざまな誹謗中傷を受けました。だれがおとしめようとしているのか知っていましたが、一切を神様にゆだねて、誹謗中傷を相手にしない方針を貫きました。赦しのプロになりなさい、という言葉が常に心の中にありました。「罪を憎んで、人を憎まず」という言葉があります。クリスチャンであること、神様からの召しによって政治を志したことが批判されるなら、逆に神様の存在やお働きが地域に広がり、伝道につながると受け止め、神様に感謝しました。霊的にも鍛えられた期間でした。
3. 信仰を養いなさい 今は、神様が備えられた時だと理解しています。一昨年の衆議院議員選挙で落選した後、「世間を知りなさい。何よりも信仰を養いなさい」と牧師先生に祈っていただきました。衆議院議員選挙、市長選挙と続きましたが、今後4年間選挙はありません。子育てをしながら、地域貢献、社会活動、ビジネスなど、幅広い活動をしていくつもりです。多くの方と関わる中で、世間を知り経験を積み重ねる時間をいただきました。また、これまでは政治活動第一で、選挙を意識した日々を送っていました。敬虔なクリスチャンからお叱りを受けるかも知れませんが、聖日礼拝も行ける時に行くという信仰生活でした。しかし、牧師である父に相談し、朝早い時間の礼拝を設けていただくことになりました。神様からそうするように示された結果です。さらには、聖書の学びの時間も持つように示されています。信仰を養う期間を、神様がちゃんと用意してくださいました。
4. 陶器師なる主 生まれる前から私たちを愛し、使命を与えてくださっている神様は、陶器師なる主です。息子が生まれる前に「この子にわたしの道を歩ませる」と示してくださった神様は、市長選挙の結果を教え、選挙を通して赦しの大切さを教え、これから信仰を養うようにすべての必要を満たしてくださる方です。「主によって語られたことは必ず実現すると信じきった人は、何と幸いなことでしょう」(ルカ 1:45)とみことばにあります。昨年の『リビングライフ』で寄稿したように、「私はあなたを離しません」と宣言し、神様をとらえ続けています。神様の約束は必ず実現します。人から見れば、2回連続落選し、厳しい環境にあるかもしれません。しかし、すべては神様の御手の中にあり、神様が必要な経験を与えてくださり、陶器師として練ってくださるとしたら、こんなにすばらしいことはありません。ですから私は平安です。毎日が充実しています。一歩一歩前進していることを確信しています。これからも、神様に従っていきたいと思います。
柴橋正直 1979年7月3日生まれ。大阪大学文学部人文学科卒業。株式会社UFJ銀行勤務。2005年衆議院議員選挙に26歳で立候補。2009年衆議院議員選挙で初当選。2014年岐阜市長選挙に出馬、惜敗。現在、一般社団法人岐阜創発研究会を設立し、会長に就任。軽度発達障がい児など学習困難児の学習支援事業「ひかりキッズ」塾に取り組む。
|