日本CGNTV特別座談会より
日本CGNTVは「次世代牧会者座談会〜教会の未来を開く」と題して次世代の育成を取り上げ、特別座談会を持ちました。第一部では「次世代のリバイバルを夢見る」をテーマにディスカッションが進められ、神の目が日本にも熱く注がれていることを再確認する時間となりました。二部では「牧会パラダイムを転換せよ」をテーマに、伝統のある教会やさまざまな世代が集まる教会が、どのようにして若い世代に関わり、励ましていくかということについて、4人のゲストの体験談を交えた盛んなディスカッションの時を持ちました。 一部と同じく、司会には国分寺バプテスト教会の米内宏明牧師をお迎えし、ゲストには日本福音同盟総主事の品川謙一師、シオンの群教会牧師で聖契神学校教員の吉川直美師、ニューホープ横浜の山口武春師、カナンプレイズチャーチ、ユースパスターの長沢崇史師をお迎えしての座談会となりました。 まず、ゲストそれぞれが、若者と関わる中で体験したことや、気づかされたことを話す時間が持たれました。 品川師は教会付属幼稚園の働きの体験から、幼い頃から教会で祈られ、見守られて育った若者は、教会のいろいろな世代の信頼を得ることができ、新しい伝道の方法を提案しやすいという強みがある、と話されました。また吉川師は、自身が牧会される教会出身の若い献身者たちのことを話され、教会の中の大きな仕事を若者に任せることによって、若者の心に変化があったようだという経験を語られました。教会の中に多くの若者がいる山口師は、若者たちの依存しやすいという特徴をあげ、依存してしまう側も、させてしまう側も問題があり、自立した信仰を育てていくことが大切ではないかと訴え、QTによって自分自身が神様とつながることが一番大切であることを話されました。長沢師は、「それぞれの世代に良さがあり、その良さはそれぞれを補い合うためにある。教会はパズルのようだ」と話されました。年配の方々には、その生き様を通して、信仰のすばらしさを証ししてほしいという期待を話されました。 番組の半ばに流された街頭インタビューでは、「教会に対してどんなイメージを持っているか」「友だちに誘われたら教会に行くか」という問いに、一般の若者たちが答えました。そのインタビューから、多くの若者が教会やキリスト教に対して、自分には関係がない、興味を持ったことがない、誘われたことがない、誘われても行かない、教会に関する良くない事件があるので怖い、宗教にとらわれたくない、などの考えを持っていると、クリスチャンにとっては残念な実態に気づかされました。一方で、昔日曜学校に行ったことがある、いい所だったという言葉も聞くことができました。このインタビューから、教会に対してのイメージに関わらず、インタビューに答えた全員が教会に誘われたことがないという問題が明らかになりました。教会の外に向けた発信力の乏しさ、教会の外との関わりの薄さが露わになったように感じます。少しでも教会に足を踏み入れたことがあるかないかで、教会に対するイメージが大きく違うことから、教会の内と外に関係なく、クリスチャンが人とつながっていくこと、日曜学校の子どもたちやその親との関わりの大切さ、教会の中だけの視点にとらわれずに、外から入ってくる人たちの視点も持つことの大切さを知ることができました。 教会の内外に距離ができてしまっていることについて、今の時代の特徴であるインターネットを通して、教会がどのようなところか、クリスチャンとはどのような人たちなのかを発信していくことが挙げられました。しかし、その中で大切なのは、教会形成や、人々を教会に連れてくることではなく、クリスチャンがその生き方を通してキリストを証していくこと、イエス様と生きる喜びを証していくことによって、人々が目に見えない神様に出会うことであるとの熱い意見が交わされました。ともすると教会の礼拝参加人数や在籍者数にとらわれてしまいがちですが、置かれた場所でクリスチャンとしてどのように生きるべきか、私たちの使命とは何かを考えさせられる場となりました。 最後にゲスト一人一人から視聴者にメッセージが送られ、牧会者、教会の年長者、若者のそれぞれが励まされ、パッションをいただくことができる座談会となりました。この場で交わされた、いろいろな立場からの意見や情熱が、見る方々ご自身、またその教会に変革をもたらすものとなることを願ってやみません。
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