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礼拝の感激を新たに

日々の生活の賛美と礼拝

日本同盟基督教団苫小牧福音教会主任牧師 ● 李俊昊

コンテンポラリーな賛美
教会の祈祷会で、ある姉妹に、「この時間、短くでも賛美してくださいませんか」とお願いすると、「いや！先生、私は歌はだめです」と言われたことがあります。多分、多くの方がこういう反応をするのではないかと思います。
日本語で「さんび」といえば「賛美」と書きます。韓国では「讃揚」、英語では「praise」と書きます。聖書には、賛美と関連がある単語が約200も使われていますが、その中で最も多く使われている（約140回）のは「Halal」です（詩 113:1；149:1；150:6など）。
「ハレルヤ（Hallelujah）」も「Halal」から派生したことばですが、語源的な意味は「やりすぎるぐらい『称賛する』『褒める』」という意味があります。「賛美」も「讃揚」も「praise」も、ただ「称賛する」「褒める」などの意味で、音楽的な意味は全くないということがわかるかと思います。ただ、音楽も神様をほめたたえる一つの手段にすぎないということです。
とすれば、証しも伝道も賛美の一つで、音楽の賜物がなくても賛美はだれでもできるのです。だから、詩篇150篇6節で「息のあるものはみな、主をほめたたえよ。ハレルヤ」と語っているのではないでしょうか。
しかし、聖書は、詩と歌と踊りとあらゆる楽器をもって、主を賛美し、礼拝することを強く教えています。「立琴と笛を巧みに奏するすべての者の先祖」（創 4:21）だったユバルから始まり、聖書の最後の賛美であるヨハネの黙示録19章5節に至るまで、音楽をもって主を賛美し、礼拝したのは数え切れません（以下、賛美は音楽的な意味で書く）。
その中で、最初の群集賛美である出エジプト記15章の賛美と、聖書の最後の賛美であるヨハネの黙示録19章5節の時間の差は、約1500年もあります。その間、ささげられた数々の賛美は、Contemporaryな賛美でした。
「聖書の歴史上、一番すばらしい感動の賛美を三つあげなさい」と言われれば、私はためらわないで「葦の海を渡って後、ささげられたモーセとイスラエル人の賛美（出15章）」と「神の箱がエルサレムに戻ったときにささげられた賛美（Ⅱサム6章）」と「エルサレムの城壁の奉献式のときにささげられた賛美（ネヘ12章）」をあげたいと思います。
三つの賛美の共通点は、隠れた所での賛美ではなく、公で神様を賛美することはもちろんのこと、試練と苦難の中にいた自分たちに神様がなさったすばらしい御業を人々に知らせる賛美でもあったのです。
まさに、いつも新しい恵みを与えてくださる神様に対する新しい賛美の告白、また、人々には賛美の歌を歌わせるための実践であります（マタ 5:16、詩 96:1）。
また、それぞれ違う時代の賛美礼拝でしたが、そこには、Contemporaryな楽器の編成と告白があったことを発見することができます。彼らが、Contemporaryな賛美をささげたその理由を、私は宣教的な意味で論じたいと思います。

賛美の表現の多様性　
「CCM（Contemporary Christian Music）」は「同時代のキリスト教音楽」と訳することができます。でも、聖歌、賛美歌以外のものがCCMだと思う人も少なくないと思います。「CCM」という用語は1970年代の末頃から使われました。その前からは「Jesus Music」「Jesus-rock」という名で呼ばれましたが、前で書かせていただいたように、聖書の賛美は極めてContemporary的な音楽で主を賛美しました。
このように、賛美の歴史は、その時その時の恵みをその時代のことばと音楽でささげられてきました。今の時代に生きる私たちも、何百年前の人がその時の主の恵みと御名をその時代の表現で賛美したように、今日の恵みに対する新しい表現を持ってささげる義務があるのではないかと思います。

日々の生活の賛美と礼拝
最後に、賛美は恵まれるための道具ではありません。ただ、賛美を受けるべきお方にささげるだけです。礼拝も同じです。恵まれるために、力を受けるために、ささげるのではありません。それは、礼拝の結果にすぎません。知人の結婚式にお土産をもらうために出席する人はいないでしょう。ただ、祝うために行くのと同じように、神が賛美と礼拝を受けるべき唯一のお方だからささげるだけです。
賛美と礼拝は、永遠に続くものです。宣教が主の再臨までの期間限定の働きだとすれば、礼拝と賛美は神の御国でも続く永遠のものです。しかも、イエス様を十字架につけた罪人である私たちに与えられた特権です。
願わくは、主日礼拝だけではなく、月曜日から土曜日までの日々の生活の礼拝をささげる礼拝者がもっと起こされることを祈ります。この生活が、証し人としての生き方ではないでしょうか。

李俊昊（リー・ジュンホ）
1966年、韓国大邱市生まれ。大神大学校神学科、総神大学院神学科卒業。2003年GMS宣教師として来日。夫婦共に賛美のミニストリーを行う。日本同盟基督教団苫小牧福音教会主任牧師。

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