アメリカでのたんぽぽミニストリー
立石尚志、聖美 ● LMI世界宣教会
はじめまして。アメリカ、ニューヨーク市郊外、コネチカット州グリニッチで日本人宣教に携わっている立石尚志と妻の聖美と申します。私たちは日本の多くの教会と個人の方々からお祈りとご支援をいただいて、LMI世界宣教会を通してこちらに遣わされています。長男11歳、長女10歳、猫1匹の4人と1匹家族です。私たちは横浜で10年間、牧師として働いた後、導かれて2003年の夏にこちらにやってまいりました。4年にわたる第1期の働きを終え、現在、第2期目宣教の中盤にあります。 マンハッタンビジネス区、ウォール街を誇るニューヨーク都市圏には、不況といえど、ロサンゼルスの6.5万人に続くアメリカ2位の5万人近くの在留邦人が在住しています。日本人は海外に出ると、さまざまなしがらみからより自由になりますし、今なお、キリスト教が息づいているアメリカでは、キリスト教のさまざまな影響が仕事や生活に及んできます。また、海外在住の寂しさやストレスがそこに加わりますので、教会に行ってみようと思う人も出てくるのです。邦人宣教の機会は、今なお大きく開かれています。 こちらにいて、私たちがいつも思うのは、「日本での伝道、つまり種まきの効果がこちらに来て現われる」ということです。というのは、ミッションスクール、教会学校、結婚式、親がクリスチャンなどで蒔かれたみことばの種が、日本では芽を出さなかったのに、アメリカの土壌に来て芽を出すからです。その意味で、海外邦人宣教は「刈り取りの働き」ということができます。と同時に、駐在員のほとんどは必ず帰国しますので、海外邦人宣教は「種まきの働き」でもあります。求道者であれ、信仰の初心者、中堅、ベテランの方であれ、一時的に人々を神様からお預かりし、その方々が信仰的に一歩前に踏み出すためのお手伝いをさせていただき、最終的に日本に送り返す、というのが私たちの働きです。ひととき、美しく咲いたかと思うと、種になって飛んで行ってしまうというところから、この働きを私たちは「たんぽぽミニストリー」と呼んでいます。私たちの願いはこのたんぽぽの種がしっかりと次の場所で花を咲かせる、つまり日本でも咲き続けてくれることなのです。 教会があるグリニッチ、及びニューヨーク側のライやハリソンという町には、マンハッタンに通う駐在員とその家族が多く在住しています。私たちの主な伝道手段は、小グループによる聖書の学び会、家庭集会です。春はイースター礼拝とタマゴ拾い、夏は通いの子どもキャンプ、秋はバザーやサンクスギビング、冬はクリスマス礼拝などの季節の行事を通して来られた方を小グループにつなげていきます。小グループでクリスチャンの交わり、聖書の面白さと教えのすばらしさ、そして祈りに答えられる神様を体験してもらうのが働きの中核です。 私たちの教会は、コネチカット州では唯一の日本人教会ですから、コネチカット全域を教会の宣教地とも考えています。車で1時間のニューヘイブンにはイェール大学で学んでいる人とその家族が大勢います。そして、さらにその40分くらい先のハートフォードには重工業関係者、国際結婚組がいます。これらの町でも家庭を開放してくださる方のお宅で聖書の学び会や家庭集会を定期的に行なっています。 最後になりますが、1990年代初頭には片手の数にも満たなかったニューヨーク周辺の邦人教会の数も今では8教会に増え、教派教団を越えての牧師会も2ヶ月に1度持たれるようになりました。こちらの邦人教会はある意味ではどこも苦闘していますが、そのため「邦人のたましいの救い、宣教の使命」という最も大切な部分で一致できていることは神様の大きな恵みと考えています。交わりと祈りの実りとして、今では2年に一度の楽しい日本語教会ファミリーキャンプも行われるようになりました。昨年は350名の参加者が与えられ、大きな恵みをいただきました。今年になってからは合同の小学生、中高生、ファミリーキャンプなども行われるようになってきています。 海外に住む日本人宣教のために、どうぞ覚えてお祈りください。そして皆さまのご家族、ご友人がニューヨークへ向かうという情報がありましたら、是非、日本語教会を紹介していただけましたら感謝です。
| 祈りの課題 | 1. 渇きのある方と出会い、彼らが求道、受洗に導かれるように。 2. 私たちと共に労する働き手が絶えず与えられ続けるように。 3. 永住者が増やされ、教会の核として成長していくように。 4. 子どもたちが主を心から愛する人として成長するように。 5. 私たち夫婦の霊性と健康が保たれるように。 6. 2期目のために必要な祈り手・支援者が備えられ続けるように。
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