日本のリバイバルを世界に

   主が開いてくださった新しい扉
 
主が開いてくださった新しい扉
伊藤仁・昭廷 ● シャローム福音教会

私たち家族が東南アジアのある国、B国に遣わされてからもう6年が経ちました。
私は大学3年生のときに、イエス・キリストを信じました。その後、イザヤ書49章6節の「わたしはあなたを諸国の民の光とし、地の果てにまでわたしの救いをもたらす者とする」というみことばによって、世界宣教への召しを確信するようになりました。そして大学を卒業後、神学校に入り、その後しばらくして牧師になりました。その教会で妻の昭廷と出会ったのです。昭廷は韓国で大学を卒業し、日本に留学に来て日本でキリストに出会いました。そして、やはり宣教のビジョンを持ち、教会で奉仕をしていたのです。私たち2人は結婚に導かれた後、毎晩「主よ、どうか私たちを世界へ遣わしてください」と祈り続けました。しかし、そのような道は、なかなか開かれませんでした。
そんなある日、教会にB国人の牧師が訪れました。彼の招きがきっかけとなって、私はB国に派遣されることに「急きょ」決定され、その3週間後には、私は飛行機に乗ってB国へと旅立ったのです。主は、私が8年前から祈っていた宣教のビジョンを、主の時に、主の方法で実現させてくださったのです。しかし同時に、私の心の中には、心配と恐れの波が襲ってきました。B国は今でも軍事独裁政権で、キリスト教会は迫害を受けています。仏教が90%で、経済的にも貧困の中にあります。気候は暑く、40度を越すこともあり、マラリヤなどの病気もあります。そして、私はその国の言葉も文化もまったく知りませんでした。その頃、息子の雄基は、生まれて5ヶ月たったばかりの赤ん坊でした。
「一体どうしたらいいんだろうか…。」私たちは祈りました。しかし主は、そんな私たちのために、すべてを備えてくださいました。ビザが与えられ、迫害からも守られました。現地人の協力教会が与えられ、言葉や文化も教えてもらいました。経済的必要も奇蹟的に満たされました。赤ん坊がいることで、周りの人とすぐに親しくなり、そこから伝道の門が開かれていったのです。
最初から私たちは若者、特に大学生を対象として伝道をしてきました。しかし、2007年9月にこの国でデモが起こり、政治情勢が悪化し、大学構内での集会ができなくなってしまいました。家の外にも出られず、「こんな状態で、宣教なんてできるんだろうか」と思えるような不安な日々が続きました。しかしその後、主は、私たちがまったく考えもしなかった新しい扉を開いてくださいました。現地人教会の子どもたちが、私の家庭集会に来るようになったのです。そして、現地人教会で始めた日本語教室を通して、仏教徒であった20歳の青年が救われ、洗礼を受けました。この国に来て5年たって、初めての受洗者でした。その後、ある17歳のクリスチャン青年が、私の家に住み込みで弟子訓練を受けるようになりました。今後は、このような寮での共同体生活を通して主の弟子を育て、全国に派遣していく働きをしていきたいと願っています。この国の将来は、このような若い献身者を育て、働き人として立たせることにかかっているのです。これからも、ふさわしい青年献身者が次々と与えられるように祈ってください。
そしてもう一つ、私たちがいつも祈っていることがあります。それは日本の教会、クリスチャンのことです。私たちの切なる願いは、「日本のクリスチャン青年たちが、この国に来て、世界宣教の現場を見て体験し、主から宣教の情熱とチャレンジを受けて、その聖霊の火を日本に持って帰ってほしい」ということです。これからの時代は、日本の教会から若い宣教献身者が次々と起こされて、世界中に派遣されていくようになると信じます。私たちが、そのような日本のクリスチャンのための橋渡しとなることを願っています。そのために、日本から短期宣教チームが来るようにお祈りください。
この国では、デモが起きたり、暴風雨による大きな自然災害があり、大変な時期もありました。しかし、主はいつも私たち一家を守り、導き、あわれみをもって助けの手をのばし、力を与えてくださいました。そして、今までたくさんのすばらしい協力者、祈って支えてくださる宣教のパートナーたちとの出会いを与えてくださいました。今の私たちがいるのは、主と主にある協力者たちのおかげです。心から感謝します。これからも、私たち一家のために、そして、この国のためにお祈りください。この国にイエス・キリストの愛と救いが伝えられ、神の御国が拡がっていくように、ぜひ祈り続けてください。


¦ 祈りの課題 ¦
1. B国内のすべての未伝道部族に福音が伝えられるように。次世代の若い献身者、働き人が起こされ、訓練され、派遣されるように。そのための弟子訓練・学生寮ミニストリーができるように。
2. 日本の多くの若者が、短期宣教体験旅行でB国を訪れ、世界宣教のビジョンを持つようになり、宣教者として献身するように。
3. 1年以上のビザが出るように。
4. 妻の昭廷と聖治(6か月)の健康が守られるように。また、雄基(6歳)と愛希(2歳)のホームスクーリングのために。

 

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