圧倒的努力は岩をも通す 日本プロテスタント宣教150周年実行委員長 大和カルバリーチャペル牧師 ● 大川従道
「すべての創造は、一人の人間の熱狂から始まる。圧倒的努力は岩をも通す。」 これは、「幻冬舎」の創立者見城徹氏のことばである。異端者と言われようと食み出し者と言われようと「ただこの一事を努める。」しかも結果を出すと世間は批判する余地もなくなる。 「もしわたしたちが、気が狂っているのなら、それは神のためであり、気が確かであるのなら、それはあなたがたのためである。なぜなら、キリストの愛がわたしたちに強く迫っているからである。―― 彼がすべての人のために死んだのは、生きている者がもはや自分のためにではなく、自分のために死んでよみがえったかたのために、生きるためである」(Ⅱコリント 5:13~15)。 これは、狂気者使徒パウロのことば。パウロ先生の前に、イエス様の狂気があり、イエス様の前に父なる神の「愛の狂気」がある。御子なるイエスの受肉の計画は、まさに狂気である。世界のキリスト教の歴史は、みな、この「愛の狂気」が源流である。 150年前のプロテスタント宣教の初陣たちは、みな、キリストの愛によって狂わされた人々である。ストレートが許されないならカーブを投げる。それが打たれるならフォークだ!福音のためなら何でもやった。 ヘボン式ローマ字つづりで有名なヘボン博士(必ずしも平凡ではなく非凡な生活であった?!)が、最初に住まわれたのが「成仏寺」(横浜市神奈川区)とは、神様のユーモアであろう。 この原稿を書く数日前の朝日新聞には、「ごく最近の発見によれば、成仏寺ではなく、米国領事館であった「本覚寺」であったと発表されていた。(ここから日本の宣教が「本格的」になった?!) 記録によると、ヘボン博士とクララ夫人、2週間遅れてブラウン(白人)宣教師が来日。力を合せて聖書翻訳と宣教に取り組んだ。 ヘボン博士は、外科も内科もしましたが、専門は眼科であったとか。(人々の心の目を開く医者。横浜の港の近くで「開眼」?!) 治療の評判が広がり、西洋医学を学びたい医者や学生に手術、治療、薬学等を教えた。当時5ヶ月で3,500人の患者を診て、しかも治療費は無料。(病人は感無量?!)
この度の「150周年」で重要なことのひとつは、たしかにプロテスタント宣教は150年前に始められたが、それ以前にカトリックや他のスタイルで福音は伝えられて来たことを心に留めること。そして、宣教の御業は聖霊なる神様のお働きによるのであるから、日本という国には、主のあわれみの風は何百年も前から吹いていたことを認識し、プロテスタント外の方々をも尊敬し、手を結び、協力しながら邁進することを大切にしたいと考えている。 これらのことは、宣教100年記念のときには考えられなかったことである。「違いを認め・違いを楽しみ」主の愛の豊かさを喜ぶときとしたい。 「目をあげて畑を見なさい。はや色づいて刈り入れを待っている」(ヨハ 4:35)。 主の目線で社会を見、主の熱き心で人々を愛し抜こう。百年に一度の大危機なら、百年に一度の大リバイバルが起るもの。日本には、必ず、不思議な奇蹟の大収穫が来ます。そのためには、命がけでメチャクチャ伝道しなければなりません。「圧倒的努力は、岩をも通す!!」です。 そのためにも「聖言葉運動」に励むこと。「リビングライフ」を大いに用いましょう。「聖霊運動」「祈祷運動」を実践しましょう。早天祈祷、断食祈祷。実践の中で、突然何かが起ります。私もあなたも用いられます。 主は生きておられますから、必ず、大リバイバルが起こされます。アーメン。 (聖書箇所は口語訳から引用)
大川従道 東京聖書学院。青山学院大学神学部卒。1970年、座間キリスト教会就任。2000年に、1000人収容の大礼拝堂を完成。主日礼拝平均出席者は約1,200人、祈禱会は450人。CGNTV(カルバリーチャペルアワー)、FMやまとでライブ放送(77.7MHz)、インターネット(http://www.yamatocalvarychapel.com)でも全集会をライブで放映中。著書は『非まじめ牧師のジョーク集』(朝日新聞社)『バカの壁を越えるもの』(教文社)など多数。現在、大和カルバリーチャペル主任牧師。カルバリー聖書学院院長、インターナショナル・カルバリー・アカデミー理事長。
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