パク・○○ TIM派遣宣教師
インドネシアに大きな自然災害が発生しました。その災害によって家族や親戚を失わなかった人がいないほどでした。私はその日、ある原住民の青年に伝道する目的で会っていましたが、彼は災害が起こる3日前に神のサインがあったと話しました。空に“ビスミラ”(神の名によって)という文字が雲で刻まれていたというのです。真剣にその時のことを説明する青年を見つめましたが、私は「災害の時にはあれこれいろんな話があるものだ」と心の中で独り言をくり返していました。家に帰る途中、その話を何気なくやり過ごしたことを悔やみました。なぜその話を福音を伝えるための素材にしなかったのだろうか。神様が災難から私たちを救うためにサインをくださる方なら、救いのためにはもっと大きなサインも与えてくださる方だという話に導けなかったことを後悔しました。その日、私はムスリムと対話する準備が十分にできていないことを悟りました。 ヨハネの福音書9章にある、生まれつきの盲人の話が思い浮かびました。人々は彼が盲人として生まれたのは、両親や彼自身の罪のためだと考えました。当時のそのような考え方は、自然なことでした。しかし、イエス様は違いました。イエス様は彼の人生に隠された秘密を明らかにし、彼の人生を再解釈されました。そして、彼が盲人になったのは、私たちの理性と視野の背後に存在する神の主権の産物であることを示されました。 当時の盲人に対する人々の偏見と、今のムスリムに対する私の偏見の根拠に大差はありません。「『おまえは全く罪の中に生まれていながら、私たちを教えるのか。』そして、彼を外に追い出した」(ヨハ 9:34)。偏見があると、相手を「神様の目」で見られなくなります。イエス様は彼を神の目で見られました。すると、彼の人生がのろいではなく、神の栄光を示すための過程に見えまじめました。心の傷を理解できない人は、正しい神学を学ぶことができません。神学は時代の産物ですが、愛は神の永遠の属性なので、結局、神学は愛に従うものでなければなりません。ムスリムの人たちに対する偏見を捨て、彼らの傷を包みつつ、神の愛を伝えていこうと思います。
| 国家情報 | インドネシア共和国は、東南アジアとオセアニアにまたがる島国で、首都はジャカルタです。マレー諸島に属し、世界最多の13,000を超える島々からなる国家です。人口は、中国、インド、アメリカに続き、世界で4番目に多く、約2億4千万人です。ムスリムの人口が全体の約87%を占めるインドネシアは、世界でムスリムが最も多い国です。300を越える民族が住んでおり、それに伴う地方語は580種を越えると言われています。現在、公用語はインドネシア語です。
| 祈りの情報 | インドネシアはキリスト教の歴史が400年以上ある国です。しかし、現在300あまりの種族の中で少数の特定種族を中心にのみキリスト教の脈が受け継がれ、インドネシアは全世界で最大のムスリム国家になっています。特に過激な根本主義者たちによってインドネシアからキリスト教勢力が追い出され、完全なイスラム化を図る動きが起こっています。実際、十数年間で数千個の教会が破壊されました。この地で脅かされているクリスチャンを神様が守ってくださるように祈りましょう。キリストの福音がムスリムに伝えられ、この地の教会がムスリム宣教にもっと積極的に献身できるように祈りましょう。
| パク・○○宣教師の祈りの課題 | 1.P, B, L, M 地域で福音を伝えている働き人が、いつもみことばと聖霊に満たされるように.。 2.ムスリムの福音化に献身する働き人が増えるように。 3.現場の働き人を支援する体制が整ったサポート組織が形成されるように。 4.ムスリムの働きのために、現在、言語研修中のKとYの家庭に平安が与えられるように。 5.家族が霊肉ともに健康で、よく仕えることができるように。
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