キム・ジャミョン 世界総会宣教会(GMS)派遣宣教師
私が働きをしているナイロビCTI牧会神学院では、朝のチャペルから始まり、みことばを読み、聞き、祈りながら霊の心を開いた後、勉強を始めます。このような黙想訓練を通して、自分の信仰の実体があらわになるからです。近頃、私は予想だにしていなかった肺結核と戦うことになり、その中で毎日みことばを黙想することがどれほど重要であるかを切に感じています。 ある日、咳が激しく出始めました。最初はよくある風邪だと思っていたのですが、レントゲンと痰の検査をし、10日後に結核と診断されました。どこから移ったのだろうか、学生から移ったのかもしれないと思うと、心が穏やかではありませんでした。この時私は、なぜ私なのか、神様はなぜこのような苦しみを与えられたのかと、神様に対する恨みがこみ上げました。息を深く吸うときには、姿勢を少し変えるだけでも熱が上がり、胸の奥のほうから咳が出ました。よく眠れず、飲んでいる薬の副作用で吐き、全身に広がる湿疹のために激しいかゆみに襲われました。薬を飲むと、決まってトイレで吐き、体の赤い斑点と耐え難いかゆみが起こると、ヨブが灰の中に座って血のついた土器のかけらで自分の身をかいていた姿が思い浮かびました(ヨブ 2:8)。その時、ふと口に出すのも恥ずかしいほどの汚い言葉が、恨みとともに私の脳裏をかすめているのに気がつきました。そして、ヨブが語った言葉を思い出しました。 ああ!これが私の姿だ。見た目は聖いふりをし、熱心に献身して尽くしていると思っていたのに、毒々しいウィルス一つにより、神様への信頼ががらがらと崩れてしまったのです。こんな自分の信仰の姿を見て、惨めになりました。こんな恥ずかしい姿で学生の前に立ち、何事もなかったかのように教えることができるでしょうか。胸を打つほどの嘆きが込み上げてきました。しかし、そのとき、私を立ち上がらせたのはみことばでした。黙想の力でした。現在も治療中ですが、私には今、神様が語られたみことばがあるので、混乱している霊的状況でも耐えられます。そして、今あるこの苦痛にも勝つことができると信じます。日々神様が与えてくださるみことばを通して、きょうも弱い部分に忍び込んでくる悪の勢力に抵抗しながら、霊的免疫力が落ちないようにと切に願いながら、恵みの前にもう一歩進み出ようと思います。
| 国家情報 | ケニアは、ソマリア、エチオピア、南スーダン、ウガンダ、タンザニアと隣接し、東アフリカ貿易と金融のハブの役割をしています。人口は約5千万人で、約43の多彩な部族がいます。首都ナイロビにはUNアフリカ事務所とケニヤに本部を置く多くのNGOが位置し、100万人以上が住むスラム街キベラがあります。セレンゲティ国立公園の動物の群れの移動とマサイ族、国境から見るキリマンジャロの万年雪は、多くの観光客を魅了しています。
| 祈りの情報 | 1963年に独立後、大統領による長期政権が続き、部族間の紛争と地域間格差による不満が深刻です。また、不正腐敗が深刻で、経済発展と現代化への障害となっています。クリスチャンが人口の70%に達すると言われていますが、アフリカの伝統と混合したキリスト教の比重が高く、牧会者の教理認識と教団の神学色が明らかでなく、すぐに異端や土俗宗教に陥ってしまいます。社会が安定し、キリスト教的価値観が定着し、みことばを中心として正統な福音の牧会者が立てられ、キリスト教が正しく根を下ろすことができるように祈りましょう。
| キム・ジャミョン、イ・ソンファ宣教師の祈りの課題 | 1.教会のリーダーが霊的分別力をもってこの時代を正しく導くことができるように。 2.CTI神学校から輩出された牧会者たちが、改革的・福音主義的な神学と信仰に基づいて正しく成長できるように。 3.学校スタッフに適切な謝礼が与えられ、学生に必要な本を提供する図書館が備えられるように。 4.家族が健康で、いつもみことばを通して神の御前に正しく立つことができるように。
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