チョ・カレブ パウロ宣教会 派遣宣教師
早朝4時。きょうも、いつものように起きて家を出ました。ムスリムの女性が小児糖尿病にかかった子どものために、藁をもつかむ思いで私に祈りを求めてきたことに感謝し、感激しましたが、少女の家のある村の入り口に着くと、理由もなく全身に鳥肌が立ち、背筋がぞくりとしました。最初の数日間は、祈りではなく戦いをしてきたようでした。以前からあったわき腹の痛みも強くなりました。 しかし、それから数日後、恐怖の中で震えながら悲鳴のような賛美と祈りを終えて、家に戻る途中、山の向こうに昇りはじめた太陽を見ました。その瞬間、太陽の光の前に暗やみが逃げるように退いていくのを見ました。そして、その太陽の光が私に届いたとき、これまで私を捕らえていたやみの恐怖が消え、わき腹の痛みも消えました。言葉では言い表せない平安を味わい、賛美があふれ出ました。「王なるわが神。私は主をあがめ、世々限りなく主の御名をほめたたえます。」早朝に出発する前に黙想した詩篇145篇1節をもとにした賛美です。「神様は光だ。神様はいのちだ」という告白が自然にこぼれました。 この早朝の祈りを通して、神様はオマーンの霊的状況を示してくださいました。1500年以上もの間、一度も福音の光を見られなかった人々と、彼らを捕らえているやみ。そのやみの恐怖と悲鳴を経験させてくださった神様は、その堅固なやみを退ける力は、唯一のいのちの光である神様にしかないことを認めさせてくださいました。 数か月後、少女の母親に会って子どもの様子を尋ねると、その母親はにっこり笑いながら、何の問題もなくなったと言います。その母親と少女は、私と家族が毎朝、毎晩その家の前に来ていたことを知りませんが、神様はすべてご存じです。神様は今もこのように中東のたましいを愛し、待っておられます。彼らは神様に生かしてほしいと叫ばないので、彼らの代わりに叫ぶ人を求めておられます。神様の御名がもっと宣言され、彼らに対する涙と祈りの杯が満たされるとき、この地はいのちの光で満たされるでしょう。そのとき、神様が彼らの心とくちびるを通して「王なるわが神。私は主をあがめます」と告白させてくださることを期待します。
| 国家情報 | オマーンはアラビア半島の最も東にある湾岸地域にある国です。首都はマスカット、公用語はアラビア語です。約415万人の人口のほとんどはアラブ人です。宗教分布は、イスラム教53.5%、ヒンドゥー教28%、キリスト教14.7%です。1967年に石油生産が始まるまでは、農業・漁業・牧畜業が収入源でした。現在は、原油生産によって経済が飛躍的に発展しました。人口の70%以上が20代以下である若者の国で、韓国の経済開発をモデルにしています。
| 祈りの情報 | オマーンは7世紀以降、盛んであったキリスト教が一瞬のうちに消え、イスラム教が1500年を超える今まで堅く根を張っています。現地人の教会はありませんが、2009年から福音を受け入れる現地人が現れはじめ、その数は次第に増えています。長きにわたる精霊崇拝と混合したイスラム文化によって、この地は恐怖と淫乱の霊に満たされています。すべてが不確実な湾岸地域での歩みの中で、ただ主だけにすがり、信仰によってみことばに従うことができるように、特に若者の世代が福音を受け入れ、この地が変わるように祈りましょう。
| チョ・カレブ宣教師の祈りの課題 | 1.弱くて足りない私を呼んでくださった神様の前に真の礼拝者となり、とりなす者として生きていけるように。 2.人間的な基準や考えが消え去り、ただ神の愛によってこの地の救いのために祈り、悔い改められるように。 3.霊肉ともに健全な神の働き人となるために、敬虔で健全な生活を訓練できるように。 4.オマーンの若者を光の中に導く同労者がさらに立てられるように。
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