キリストに立ち返る日本を夢見て

   恵みの中から地域へ、社会へ、全世界へ
 
ジーザス・ファミリー主任牧師 平尾政信


指先を離れた一枚のコインが、細いレールの上を転がっていって、ケースの中のコインの山の中へと落ちていきます。そして、落ちてきたそのコインが、別の何枚かのコインをケースの外へと押し出します。どれだけ多くのコインを勝ち取ることができるかを競う、ゲームセンターなどでおなじみの“コイン落としゲーム”です。一枚のコインがケースの中のコインの群れの中へ落ちていくことによって、何枚かのコインがケースの外へとはじき出されるのです。
ある時、祈りの中で、そのようなコイン落としゲームの絵を主は私に見せてくださいました。私たちが社会や地域に出て行って、その中に入っていき、そこで主の素晴らしいかおりを放つとき、人々は主のもとへと勝ち取られる…。コインがゲーム機のケースの中に入って行かなければ、その中にあるコインには何の変化も起こりません。ケースの外からどれだけ眺めていたとしても、どれだけ大声を張り上げたとしても、決して中にあるコインがケースの外に出てくることはないのです。
私たちクリスチャンも、それと同様に教会の中にとどまり、社会や地域をただ眺めていても、そこから叫んでも、人々を救いへと導き、主のもとへと勝ち取ることはできません。私たちの主戦場は、社会や地域の中なのです。また、一枚のコインがケースの中に落ちていって勝ち取れるコインは、それほど多くのものではありませんし、ケースの中のコインの群れに大きな変化はないかもしれませんが、そこから出てきたコインが、すぐにまたケースの中に投入されていくなら、変化が起こり、数多くのコインを勝ち取ることができるのです。
自分が祝福を受けたなら、その祝福をすぐに流し出していく、受けた者が受けて満足してそこにとどまるのではなく、受けたことを流し出していく、そのような「受け流し」は、とても重要なかぎではないでしょうか。私たちは、「まだ自分はとてもとても…。もっと受けてからにします」、「もっと成長したら流し出します」と言って尻込みしてしまいますが、受けている祝福は計り知れないほど大きなものであり、それぞれ受けたものが、受けたものだからこそ、流し出していけるものでもあるのです。私たちが受けている祝福は、流し出すためのものなのです。恵みを受けて、恵みを知っている者が、恵みにあふれて社会や地域に飛び込んで行き、その恵みがその人を通して流れ出ていくとき、人々が恵みの主のもとへと引き寄せられるのです。

「主よ、この町を私たち(教会)に与えてください。」私の以前の祈りでした。ある聖会に行ったとき、メッセンジャーが「主よ、私たち(教会)をこの町に与えてください」と祈られました。その時、私は大きなインパクトを受けました。私たちが社会を、地域を勝ち取るということは、私たち教会がその中に与えられていくことであり、私たちが置かれているその地域に伝道するということは、まさに私たちがその地域に出て行って、そこで仕える者となることだということです。
私たちは、町内会や子ども会のような地域の活動や、学校行事、PTAなど、さまざまな活動に積極的に参加しています。公園でのバーベキュー大会や夏まつり、日帰りバス旅行など、クリスマスやイースターの伝道集会以外にも、地域やイエスさまを知らない人々のために、開かれたいろいろな集会やイベントを計画しています。そして、さまざまな方々の中に出て行ってともに時間を過ごし、その中で神さまが働いてくださっていることを目にしています。そのような活動やイベントの中で、直接人々に福音を語ることがないとしても、私たちの互いの間に愛があるなら、人々は神さまの愛を経験し、神さまのもとへと引き寄せられて来るのです。そして、私たちとの関係ができて、その中で神さまの愛を受けたクリスチャンの行動や言葉に触れるとき、彼らが神さまを知ることができるのです。
神さまの愛は、メッセージを聞いたり、トラクトを読んだりして、頭の中で考え、理解しようとするよりも、神さまの愛を受けてその愛に動機づけられた私たちの生き方を通して、もっと確かに人々に迫ってくるのではないでしょうか。神さまの愛は、その愛を受けた人の中で生きて働く愛だからです。頭で理解するものでも、文字であらわされたものでもなく、神さまの愛を恵みのゆえに受けた者ひとりひとりを通して、その内側からあふれ流れていくものなのです。私たちひとりひとりが神さまの愛と恵みの中にとどまっているなら、その中から神さまの良きかおりが放たれていくと、私は確信しています。
私たちは、“恵みの中からキリストのかおりを!~ここに、大阪に、日本に、そして世界に~”というビジョンを掲げています。
今この時、あちらこちらから一つの地域教会に集められた私たち。そんな私たちに神さまのご計画があるのです。神さまが私たち、教会を通してその計画を実行し、実現させようとしておられると信じています。教会は、この地において灯台のように救いの道を照らすものであり、そして、この地が恵みにあふれた町、祝福に満ちた地、いのちの川が流れるところとなり、人々が解放され、いやされ生かされていくことを見ています。この地に一歩足を踏み入れたら、明らかに主の恵み、あわれみを体験する、何かが違う、駅から出てくるとキリストのかおりがあふれている、そんな預言的なコミュニティーにこの地が変えられるのです。
「この町は世界の国々の間で、わたしにとって喜びの名となり、栄誉となり栄えとなる。彼らはわたしがこの民に与えるすべての祝福のことを聞き、わたしがこの町に与えるすべての祝福と平安のために、恐れおののこう」(エレ 33:9)。
町が恵みと祝福で満ちあふれるために、まず、私たちひとりひとりが恵みと祝福で満ちあふれ、教会が恵みと祝福で満ちあふれなければなりません。神さまは、兄弟たちがともに集まるところに、とこしえのいのちの祝福を命じておられるのです。その祝福と豊かな油そそぎに満ちあふれたとき、私たちは、幸せと楽しさに満たされ、喜ばずにはいられない、話さずにはいられない、伝えずにはいられない…そんな恵みと祝福のエネルギーが、置かれた地域、社会いっぱいに充満し、それが爆発し、日本中をそして世界を変えてしまうと信じています。主が私たちに与えてくださる恵みと祝福は、人知をはるかに越えて計り知れないほど大きな力なのですから。
私たちが、恵みの中にとどまり、その恵みの力の中から出て行くなら、必ずそこからキリストのかおりがあふれ流れて人々に届いていきます。私たちが本当に大切にしていること、しなければならないことは、イベントやさまざまな活動のプログラム、またそのやり方などではなく、自分自身がどこにいるのか、どんな存在なのかをしっかりと知ることです。ひとりひとりが神さまにあって特別な存在であり、神さまの計画の中にいる者であることを知って、ひとりひとりがその遣わされた所で、神さまから受けた愛を流し出して生きるのです。
私たちが大切にしている、また目指している、Sではじまる10の事がらがあります。どうしてSなのかというと、私たちひとりひとりは神さまにあって特別な存在です。とっても愛されています。高価な者です。かけがえのない者です。私たちひとりひとりはSpecialな存在だからです。スペシャルのSです。その10のSをご紹介しましょう。

・ Spiritual 霊的であること、私たちは御霊によって生きます。私たちの日々の歩みの原動力は聖霊さまです。その聖霊さまの導きによって歩みます。(ヨハ 4:24、ガラ 5:25)
・ Sensitive 霊に敏感であること、人々の必要に敏感に生きます。(ガラ 5:25)
・ Simple 簡単で、単純であること、複雑な社会の中で、神さまだけを見て生きます。いつも、どんな時でも神の国とその義を求めます。(マタ 6:33、ルカ 10:42)
・ Soft 受け入れる柔軟さをもって、新しいもの、良いものへの変化に適応して生きます。(マタ 9:17)
・ Straight 主にまっすぐ、福音にまっすぐに、この世と調子を合わせないで生きます。(ガラ 1:6, 7)
・ Shine 光を放ち、やみの中で輝く者として生きます。(イザ 60:1~3)
・ Smile 笑顔にあふれ、好意的な対人関係を築きます。(箴 17:22)
・ Smart 聖霊さまによって、主の栄光を反映させ、人々をひきつけ、かっこよくスマートに生きます。(Ⅱコリ 3:18)
・ Speedy 必要に応じてすばやく動き、すぐに動き、無駄な動きを省いて生きます。(マタ 4:20;25:16)
・ Strategically 主を中心に戦略的に生きます。すぐれた指揮のもと一致して戦います。(Ⅰコリ 9:26、箴 20:18;24:6)

そして、最後にもうひとつのとても大切なS、それは“SU・す=素”です。無理をせず、飾らない、そのままの自分が、愛され受け入れられているということ。いつも、そこに立つことです。そんな恵みの中からキリストのかおりを放つのです。
私たちが、そのように生きる目的は、ただ神さまが栄光をお受けになるためです。神の国が到来し、全世界の国々(部族、民族)が神さまのもとに集まり、ひとつとされ、神さまをほめたたえて礼拝をささげるその日のためなのです。そのために私たちには、大切な使命が与えられているのです。
私たちが夢見ていることは、教会が恵みの中からキリストのかおりを放ち、私たちの遣わされている地域や社会が変えられ、人々が主に立ち返ることです。そして、日本の教会が主にあって目を覚まし、まだイエスさまのことを知らず、聞いたこともない国々(民族、部族)のために立ち上がり、祈り、人を遣わし、国々(民族、部族)を勝ち取っていく日が来ることです。いっしょに走るべき道のりを走り抜きましょう。主の栄光のために!

平尾政信
1990年に救われ、91年にジーザス・ファミリーに導かれ受洗。1995年より教会のリーダーシップチームに加わる。ユースリーダーを経て、2004年よりジーザス・ファミリー主任牧師。「恵みの中からキリストのかおりを…ここに、大阪に、日本にそして全世界に」というビジョンを掲げ、地域伝道をはじめ国々への宣教の働きにかかわる。

 

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