入江喜久雄 ● 福岡めぐみ教会、熊本・光の森聖書教会 牧師
福岡めぐみ教会は、1995年、日本同盟基督教団の祈りと支援による教団レベル開拓伝道で、借家から始められた教会です。この教会は3年目のクリスマスに土地、5年目に新会堂が与えられ、現在に至ります。 さて、QTの分かち合いを本格的に教会で始めたのは、2010年からです。QTの時、聖書だけの方、教会発行の祈りのしおりを用いる方、リビングライフを用いる方、それぞれです。一緒に集まっての大切な分かち合いは、青年会と婦人、壮年に分かれて、礼拝後、月2回行っています。ほかに、毎週木曜日のエステル会(クリスチャン婦人聖書研究会)、マリヤ会、聖歌隊練習前、教会学校教師会前に行い、主の恵みを数えています。特に、分かち合いの中で、恵みはみことばそのものだということを強調しています。日常生活で目に見える恵み(教会の礼拝出席と洗礼者の増加、神学生、執事、長老の誕生、病気のいやし、経済の満たし、家族の生活安定)は感謝ですが、何よりも、試練があってもなくても、富が増加してもしなくても、どのような状況でも、みことばそのものを恵みとして喜ぶ教会を目指しています。教会の方々はみことばを喜び、QTに励んでいます。 ある方は、6月29日(金)出エジプト40章17~33節から「主が命じられたとおりに」することを学び、恵みを数えました。「たった1日で組み立てられた幕屋は、なぜ、できたのだろうかと考えたとき、一人ひとりが主に向かい、命じられたとおりに、主に従順に実行したからだと教えられた」と言っていました。その後、「解説には『神の関心は、奇蹟や成功の可否ではなく、従順そのものにあるからです』と従う信仰が、これからの教会に必要だ」と教えられたそうです。私はその証しを聞いて、教会の秩序の中に住まわれる主を賛美しました(Ⅰコリ 14:40)。 ある方は、マリヤ会(クリスチャンのママの集い)で出エジプト31章1~11節「わたしは知恵を授け、彼らはことごとく作る」の分かち合いバイブルスタディー第2週から、大きな恵みを受けました。ベツァルエルとオホリアブが幕屋完成のために、主から与えられた知恵と能力を用いて忠実に働きました。これを学び、ある姉妹方は「礼拝で賛美リードをしたい。教会備品献金、開拓伝道のための献金をしたい」「福音を伝えたい」と言われ、主の御名を賛美しました。このように、みことばそのものを喜ぶ時、主が働き、具体的に教会の働きに積極的に加わる人が起こされました。主に感謝します。 今年4月から教団レベル開拓伝道として熊本・光の森聖書教会が始まり、6月25日開所式が行われ、公にいたしました。私は、この教会に兼牧で遣わされ、韓国人宣教師家族と兄弟愛による宣教を進めています。熊本の地においても、福岡と同様、みことばそのものを喜ぶ教会を主に祈り求めています。これには、三つの理由があります。 一つめに、みことばを喜び、従う教会に聖霊が働くからです。「私があなたの前に置いた祝福とのろい、これらすべてのことが、あなたに臨み、・・・あなたがこれらのことを心に留め、あなたの神、主に立ち返り、きょう、私があなたに命じるとおりに、あなたも、あなたの子どもたちも、心を尽くし、精神を尽くして御声に聞き従うなら、あなたの神、主は、あなたの繁栄を元どおりにし、あなたをあわれみ、あなたの神、主がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める」(申 30:1~3)。「ペテロをはじめ使徒たちは答えて言った。『人に従うより、神に従うべきです。・・・神がご自分に従う者たちにお与えになった聖霊もそのことの証人です』」(使 5:29~32)。 二つめに、伝道が推進するからです。「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります」(使 1:8)。 三つめに、心にみことばがあるとき、神の民は真に生きるからです。「あなたの神、主が、この四十年の間、荒野であなたを歩ませられた全行程を覚えていなければならない。それは、あなたを苦しめて、あなたを試み、あなたがその命令を守るかどうか、あなたの心のうちにあるものを知るためであった。それで主は、あなたを苦しめ、飢えさせて、あなたも知らず、あなたの先祖たちも知らなかったマナを食べさせられた。それは、人はパンだけで生きるのではない、人は主の口から出るすべてのもので生きる、ということを、あなたにわからせるためであった」(申 8:2~3)。 福岡と熊本の地、全世界の人々がみことばの御支配のもとで生き、神の国が拡大しますように。
入江喜久雄 福岡県生まれ。大学生時代、キリストを信じて救われる。東京基督教大学卒。現在、福岡めぐみ教会、熊本・光の森聖書教会牧師。
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