福間庸平 ● アンバサダーズ・イン・スポーツ
サワディーカップ!私は2009年4月より東南アジアにあるタイ王国で宣教師として奉仕させていただいている福間庸平と申します。アンバサダーズ・イン・スポーツ(Ambassadors in Sport)というスポーツ宣教団体の一員として、タイ北部最大の都市チェンマイを拠点として活動しています。 アンバサダーズ・イン・スポーツという団体は1990年にイギリスで設立され、現在は15ヶ国以上の国々で宣教の働きを展開している国際的なスポーツ宣教団体です。アンバサダーズはサッカーを用いて世界中の人々にイエス・キリストの福音を宣べ伝えることを使命としています。 私が初めてサッカー伝道に関わったのは学生の時でした。アンバサダーズが日本に来日してサッカーを通して伝道したとき、私は通訳として参加しました。サッカー伝道を目の当たりし、サッカーを通してでなければ教会に行くことも福音を聞くこともない多くの若者と出会ったのです。そしてそのような人々に重荷を感じ、これをきっかけに献身へと導かれました。さまざまなミニストリーがありますが、すべてのミニストリーに共通することは相手のニーズに合わせて福音を携えてその人のところに届けるということです。つまり、相手が来るまで待つのではなく、相手のところへ行くということです。東南アジアで最も人気のあるスポーツ、サッカーを活用して現地の方々と教会の間にかけ橋を築こうと考えています。スポーツは一つの手段でしかなく、その中心は福音を伝えることにあります。 現在、私はタイ語を学びながら4人のスタッフと、12の学校と2つの孤児院で定期的なプログラムを行っています。プログラムの内容はサッカーの技術指導や聖書の学び、またエイズにならないための教育や麻薬などの依存を克服する教育です。多くの問題に直面している子どもたちと真剣に向き合い、そして子どもたちとできる限り多くの時間を共有することを大切にしています。 タイは貧富の差が大きく苦しい生活を強いられている人々がたくさんいます。また、多くの若者や子どもが貧困から来る問題に直面しています。親が経済的に子どもを養うことができずに孤児院に子どもを預けることはよくあります。また、若者たちはお金のために麻薬に手を出してしまったり、あるいは売春に関わってしまうケースが数多くあります。私たちはそのような状況にいる子どもたちにイエス様を伝えることが、最も大切なことと考えています。なぜならこれらの問題の解決はイエス・キリストにしかないと信じているからです。この子どもたちが主と出会い、そして主とともに生きる人生へと変えられていくことが何よりも必要なことです。イエス様の話を聞いている子どもたちの顔は真剣です。今まで愛を知らずに生きてきた子どもが神様から愛されていることを知ったときの笑顔は忘れることができません。教会に行くことがなくても、サッカーグランドに足を運ぶ子どもはたくさんいます。そこに私たちはサッカーボールとともに聖書を携えて出かけて行きます。 また、これらの定期的なプログラムから子どもたちが教会につながっていくことを目指しています。そのために、普段から私たちが行っているプログラムには現地の教会やクリスチャンに関わっていただいています。そして将来はこれらのプログラムを現地の教会やクリスチャンが中心となって進めていけるように、現地のユース牧師やクリスチャンを訓練しています。今、積極的に関わっていただいている教会やクリスチャンが数多く与えられています。私たちは日々協力して、ともに若いたましいの救いのために試行錯誤しながら奮闘しています。 また、私たちの長期的なビジョンは、タイのみならず「福音に対して閉ざされている」と言われているほかの東南アジアの国々に入って行き、直接伝道することが難しい現地の教会やクリスチャンにサッカー伝道という間接的な伝道方法を伝え、サッカー伝道を活用できるように訓練することです。 タイ全国民の95%が仏教徒であると言われています。それに対してクリスチャン人口は1%以下です。あらゆる場所に祭られている偶像を目にするとき、タイの人々がまことの生ける主に出会うことを祈らずにはいられません。まだ始まって間もない働きですが、タイでの働きが用いられ、多くのたましいが救われるようお祈りください。
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